首こりが妊娠・出産にも影響

妊娠を望む人にも影響は深刻です。これらの副交感神経が邪魔されると、子宮は精子を卵管の方に送り込むような柔らかな動きができず、妊娠に至りません。妊娠したとしても、子宮は柔らかくなれず、カチンカチン。そんな子宮の中では、赤ちゃんはゆったりと動けず、栄養を与える胎盤の血の巡りも悪くなるため、成長にブレーキがかかります。さらには、出産時は赤ちゃんをうまく送り出すような陣痛が起きません。

アフリカの草原でシマウマの赤ちゃんがもうすぐに生まれそうになったとしても、ライオンの気配を感じた途端、陣痛はぴたりと消える。そして、シマウマのお母さんは必死で走り、ライオンから逃げ切ると再び陣痛が始まります。このように、リラックスに関わる副交感神経は出産と密接。だから妊婦の首や腰の凝りをほぐせば、お産はスムーズに進むのです。

体操や整体の技で骨盤だけを正しても、首のゆがみや凝りが温存されていては、骨盤のゆがみはすぐに戻ってしまいます。

だから最近の私の口癖は、「体の不調や妊娠・出産がうまくいかないネックとなっているのはネック!」なんです(笑)。

好きな仕事や遊びに熱中するにも、妊娠・出産するにも、痛みや不調のない自律神経の安定した体は断然お得ですよ。

首と腰をセットでほぐそう!

スマホを凝視する座り姿勢で定着した凝りやゆがみを正し、全身を楽にするには、ゆがんだ首と骨盤を同時にほぐすのが最も効果的。最初に行いたいのが、「ネコ体操」です。

ヨガなどでおなじみの「ネコのポーズ」で、まずは反る・丸めるをやってみて、どちらが楽かを確認しましょう。そして、楽な方から3回、反対側も1回。それぞれの動作の合間に脱力をするのがポイントです。脱力をするときに、凝っていた部分にさぁっと血液が巡り、ほぐし効果が高まります。

ネコ体操
 背中を前後にしならせることで、首と骨盤を同時にほぐせる。いきなり大きく動かさず、首から背中、腰までを徐々にほぐしていこう。
【1】四つばいになり背中を丸める
 四つばいになり、両ひざは楽に感じる程度に開く。おへそをのぞき込むように首、背中、腰の順にゆっくりと丸くなる。呼吸は止めない。
【2】背中を反らす
 天井を見るようにあご、首、背中、腰の順にゆっくりと背中を反らす。1と2をやってみて、楽と感じた方を7秒行って7秒脱力する。これを3回繰り返し、今度は反対側を1回行う。

四つばい姿勢だけではなく、デスクワークのときに机の上に両手を置いた状態でもできます。反る、丸める、という動きをこまめにやるように意識するだけでも、後頭窩がほぐれますよ。

「ネコ体操」で首から腰をほぐしてから行いたいのが片腕を伸ばす「お尻フリフリ体操」です。四つばいになってお尻を左右にゆらゆらゆら、と振りながら、片腕ずつ伸ばします。

お尻フリフリ体操
 お尻が大きいと悩む人にお薦めの体操。骨盤の位置を高くして骨盤内のうっ血を防ぎ、むくみも改善する。
【1】お尻を振りながら片腕を伸ばす
 四つばいになり、次に両ひじを床につける。お尻を左右にゆっくりフリフリしながら、片手をまっすぐ前に伸ばす。5~10秒ほどしたら、伸ばした片手を元に戻す。お尻はフリフリし続ける。
【2】反対側も同様に
 反対側の手を伸ばして、そのままの状態で5~10 秒ほどお尻をゆっくり振り続ける。楽に手を伸ばすことができる側をたくさん行い、つらい側は長時間行わないのがコツ。
・できない人は腕を横に伸ばして
 四十肩などで腕をまっすぐ前に伸ばすのがつらいときは、腕を横に伸ばしてもよい。例えば、右手はひじを床につけるようにして左に伸ばす。
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タオルを使ってこまめに首ほぐし