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「1億円さん」に聞く 私はこうしてお金を殖やした(1)

2014/6/18

日経マネー

 日経マネー編集部は「2014年 個人投資家調査」を実施。その中で「金融資産1億円以上」と回答した143人の中から、17人の1億 円さんに取材した。多くは本業を持つ投資家だ。そんな彼らがいかにして財を築き上げたのか。その一端を2回に分けて紹介しよう。

年間200万円の配当で悠々自適
mushoku2006さん(仮名・44歳、投資歴20年)

 mushoku2006さん(仮名・44歳)は、36歳のときにリタイアを決心した異色の投資家だ。現在は、年間200万円超の株の配当金で生活している。

 投資スタイルは、日本株への全力一点張り方式。株価が下がっているときでも資金が尽きるまでナンピン買いをして、決して損切りはしないという。彼はどういう経緯でこのスタイルにたどり着いたのか。

■給与の7割を投資資金に

 投資を始めたのは20年前のこと。大学卒業後、自動車部品メーカーに入社し、2年目に購買セクションに配属された。しかし取引先の名前すら知らず、もちろんどんな会社かも全く分からない。そんなとき、当時の上司から「取引先を知るには株を買うのが一番」と勧められたことが、投資の第一歩につながった。

 「投資資金として父から300万円を借りて株を買い始めたものの、値下がりするばかり。ナンピン買いをするために給与の7~8割を注ぎ込んだがそれでも足りず、父からの借金を更に重ねた」。

 数銘柄からスタートした投資だったが投資先はどんどん増えて、ピーク時には数十銘柄に及んだという。「これまで購入した銘柄がその後すぐに上昇したためしがない。結果としてナンピンを繰り返してしまうのが自分の運命と諦めていた」。

 とはいえ損失ばかりだったわけではない。「トータルでプラスになり、全ての株を売却したことも。しかし投資を再開すると、またもやナンピン地獄となった」。

 そんな彼に2003年、投資法の転換期が訪れた。

 ピーク時に約1800万円まで膨らんだ含み損が、ようやく損切りしても諦めがつくレベルまで減ったため、03年5月に一旦仕切り直しを決断。涙をのんで950万円の損切りを決行した。だが、それ以降も株価は上昇。「後から計算したら、あと3カ月我慢して保有し続けていれば、12万3000円の損で済んでいたことが判明。二度と損切りはしないと誓った」と言う。

 手じまいをしたものの、同年7月から株取引を再開し、今度は銘柄を絞った売買にシフトした。「なぜそうしたのか、今となってはよく覚えていない。自分はドケチなので、手数料を惜しんだのかもしれない」。

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