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ゆとり教育世代女子、楽観的でコスパ感覚は抜群

働く女性の25年 世代別研究(5)

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NIKKEI STYLE

 1988年に「日経WOMAN創刊」されてから25年。この四半世紀で、働く女性たちはどのように変化してきたのだろう。そして、今後どのような道を進んでいくのだろうか。「女性と仕事」をメインテーマとするジャーナリストで昭和女子大学特命教授の福沢恵子さんと、世代・トレンド評論家でマーケティングライターとして活躍する牛窪恵さんに話を聞いた。最終回は「ゆとり世代」に迫る。

身の丈で満足し、ハングリー精神とは無縁

20代前半は、いわゆる「ゆとり教育」を受けて育ってきた世代。この世代の特徴は、上の世代に比べて学校では競争や努力を強いられてこなかった分、楽観的でハングリー精神に欠けることがある。「ひと頑張りすればワンランク上に行ける、という状況にあっても、『努力が必要なら結構です』と立ち止まってしまう。若くて伸びしろがあるのに、"これが自分の身の丈に合っている"と満足しがち」と、福沢さん。

同世代の有名人
北野きい(22歳)・剛力彩芽(20歳)・仲里依紗(23歳)・成海璃子(21歳)・西野カナ(23歳)・ローラ(23歳)

しかし学校教育は「ゆとり」でも、就活は厳しかった。2010年実施の川柳コンテストの優秀作品に「ゆとり世代 就職活動 ゆとりない」(レジェンダ・コーポレーション主催)とあったように、企業が採用を絞り込む中、平均エントリー社数など就活生の活動量は劇的に増えていった。そのため情報収集を常に心がけ、エントリーシート作成や面接を要領よくクリアしていく必要に迫られたのだ。

デフレ世代や草食系世代が感じている、「社会って、こんなもんだろう」という「あきらめ」。それがさらに進行し、「あきらめプラス割り切り」というスタンスを持つ。「仕事はこんなものだろうから、友達や恋人、家族との時間を楽しもう」というように、割り切りゆえのしたたかさがあるのだ。

彼女たちが重視するのは、「コスパ」や「効率」。いかに要領良くスムーズに、物事をこなせるかということに価値を置いている。そのため、「要領が悪い」「~さんにやってもらったほうが早くできる」など、パフォーマンスの悪さをとがめられると傷つく。

専業主婦に憧れも、共働きが現実的と割り切り

「デフレ世代や草食系世代は、自分の職場で性格や存在を否定されることを恐れています。それは彼女たちがある程度、仕事と自分を同化させているという証拠。しかし、ゆとり世代は違う。仕事はあくまで時間の切り売りだと割り切っている」と牛窪さん。

ワークライフバランスへの関心も高い。10年に改正育児・介護休業法が施行されたことで、夫婦の共働きを前提とし、「イクメン」推奨の動きが活発化する中で社会に出た世代のため、専業主婦に憧れを持ちつつも、「働き続けること」を現実的と考えている人が多い。「すでに今の35歳以下には、家事や育児を自分の問題として捉えられる有望な男性も多い。若い世代ほど、さらにてらうことなく、妻を支えてイクメンに徹する男性が増えていくはず」(福沢さん)。

そんなゆとり世代に力を発揮させるためには、「あなたなら2時間でこの仕事ができるから、会社にとっては大きなメリットになる。挑戦してみなさい」などという伝え方がいい。自分の効率の良さが役立っているという、確かな手応えが彼女たちのモチベーションを上げる。

また、ゴールに至るまでのマニュアルや得られるメリットなどを、きちんと理解できれば素直に頑張れるのがこの世代。「自分たちを学生のような立場だと思っているので、上司には教育者であることを求める。学校教育の延長であるかのように、丁寧なアプローチをしないと効かないこともある」(福沢さん)。

「コスパ」を重んじる彼女たちは、ファッションにおいても「着まわし」を追求する賢い消費者だ。

さらに、悪目立ちはしたくないという思いは強いものの、スマホをデコってアレンジしたり、みんなと同じバッグに自分なりのチャームをつけて少し差をつけたりと、ささやかに個性を表現している。

「親にバブル世代が多いので、ブランドへの拒否反応もないし、上質なものを見抜く眼も養われている」(牛窪さん)。

そして、バブル世代の両親の影響を受けて、恋愛観にも変化が表れるのがこの世代。旅行で家族を楽しませたり、さりげなく母親をサポートしたりと、頼りがいがある父親。さらに、それを頼りにする母親の姿を見てきた。

「そんな環境で育った子どもは、男女ともに草食系世代ほど保守的ではなく、恋愛や結婚への意識も高いはず」と牛窪さん。長らく落ち込んでいたカップル率や婚姻率が、持ち直すことも期待できる。

このように、あらゆる要素において上の世代とのギャップが大きく、問題児扱いされがちなゆとり世代。しかし、それゆえに与えられた最大の特権は、「期待値が低い」ということ。

「ゆとり世代なんだから仕方ない」と、半ばあきらめがちな先輩たちに対して、「いろいろと教えてください」と後輩らしく歩み寄り、真面目な姿勢を見せれば、「ゆとり世代だけど話がわかる」「意外とちゃんと仕事ができる」と、思いのほか評価が上がるはず。

理解されにくい自分たちの立場を逆手にとって、上の世代と距離を縮めるのが賢い方法だろう。

ゆとり世代の強み&弱み
【強み】「オンオフの切り替えが上手」
「仕事は仕事」と潔く割り切り、効率を追求しながらこなす。また、仕事とプライベートはしっかりと切り離して考え、充実させている。
【弱み】「上の世代に理解されにくい」
先輩たちとの価値観の違いが顕著で、コミュニケーションが難しいと思われがち。「面倒で付き合いにくそう」と、レッテルを貼られやすい。

この人たちに聞きました

福沢恵子(ふくざわ・けいこ)
 ジャーナリスト・昭和女子大学グローバルビジネス学部特命教授。1983年早稲田大学政治経済学部卒。在学中に女子学生の作る就職情報誌「私たちの就職手帖」を創刊、初代編集長を務める。卒業後、朝日新聞記者を経て1990年にフリーランスのジャーナリストとして独立。「女性と仕事」を中心テーマに執筆や講演を行う。
牛窪恵(うしくぼ・めぐみ)
 マーケティングライター。インフィニティ代表取締役。財務省財政制度等審議会専門委員。1968年東京生まれ。日大芸術学部映画学科(脚本)卒業後、大手出版社を経て2001年に起業。主な著書に『男が知らない「おひとりさま」マーケット』『独身王子に聞け!』『ただトモ夫婦のリアル』(いずれも日本経済新聞出版社)

(ライター 西門和美)

[nikkei WOMAN Online2013年4月26日付を基に再構成]

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