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限界超える地方公務員の給与削減がもたらしたもの 夕張市長 鈴木直道(7)

2014/4/1

 先月4日、市議会で議決した財政再生計画の変更について新藤義孝総務相に同意をいただきました。財政破綻後初めて、市職員の賞与(期末・勤勉手当)を平均で年額約24万円戻すことも盛り込んでいます。一方で、先月25日に総務省が発表したように全国の自治体では「公務員の給与削減」がさかんに行われています。その結果、何が起きるのでしょうか。限界を超える削減は、行政サービスの低下に直結します。夕張の例をご紹介したいと思います。

鈴木直道(すずき・なおみち) 1981年埼玉県生まれ。1999年東京都入庁。2004年、都庁に勤めながら4年で法政大学法学部法律学科を卒業。2008年夕張市へ派遣。2010年11月、夕張市市長選の出馬を決意し東京都庁を退職。2011年4月、夕張市長に就任(写真 編集委員 嵐田啓明)

■公務員給与のしくみ

 3月25日、総務省は13年7月1日時点の地方公務員の給与に関する調査を発表しました。国家公務員を100とした自治体の給与水準を示す「ラスパイレス指数」を全国1680の市区町村ごとに提示しました。総括としては多くの自治体は国の給与削減要請を受け入れたこともあり、「ラスパイレス指数」の平均は103.5となり、12年4月時点に比べ3.5ポイント低下した、というものでした。給与削減要請とは政府が、東日本大震災の復興財源にあてるため、12年4月から国家公務員の給与を平均で7.8%減額したので、地方公務員給与も同じように努力しなさい、というものでした。

 地方公務員給与の決められ方は民間と異なっています。まず国家公務員の場合、人事院が職種別に民間企業の給与実態調査を行い、社会の景気変動に応じて給与の改定をしなさい、と「勧告」します。また、都道府県および政令指定都市など人事委員会が置かれている自治体は、人事院の勧告と当該自治体の民間企業の給与実態調査等を総合的に勘案して人事委員会が勧告を行います。

 基本的に人事委員会は規模の大きな自治体に置かれます。一般の市町村など中小規模の自治体は人事委員会の勧告を受けて給与改定の方針を決めるのです。しかし、自治体によって財政状況は違い、給与削減だけではなく、たとえ給与を上げるという勧告であってもない袖は振れない、あげられない自治体も多くあります。夕張のように既にぎりぎりまで削減している自治体も多いのです。

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