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あの名画の輝きは数学が生んだ 美・自然のなかの数学(1)

2013/8/28

一見、数学とは無縁に思える絵画、彫刻などの美術や自然界にも、数学理論に裏づけられた法則がひそんでいる。黄金比、白銀比、フィボナッチ数列、フラクタルなど、美術や自然界を支配する隠された数学の謎を、サイエンスナビゲーター・桜井進さんとともに解き明かす。

■あの名画の輝きは数学が生んだ?

『ミロのヴィーナス』は黄金比で構成されている。この彫像が「美の象徴」といわれるゆえんかもしれない(写真:アフロ)

世の中の美の基準にも数学が隠されている。その代表といえるのが、「黄金比」の存在だ。

黄金比は1対1.618…とπのように限りなく続く比率。『モナ・リザ』など歴史的アートにも、この黄金比が使われている。そもそも黄金比を確立したのは、古代ギリシャのピタゴラス学派といわれている。

「もともとは、線分を分割する際に美しく分ける手法でした。ピタゴラス学派は、真半分は美しくない、偏りがある分割のほうが美しいと考え、黄金比にたどり着いたのです」(桜井進さん)。

美の象徴といわれる『ミロのヴィーナス』の完璧な美しさにも、実は黄金比がひそんでいた。足元からへそまでと頭頂部までの長さ、へそから首までと頭頂部、それぞれの比率は、1対1.618というまさに黄金比で構成されている。

黄金比は見る者に、なぜか安定感を与える不思議な比率で、スーラ、モンドリアンなど近現代絵画にも黄金比が多く使われていると見る向きもある。もっとも芸術家が意識的に黄金比を作品に取り入れたというよりも、直感的に美しいと感じた比率が黄金比であった、と考えるほうが自然なようだ。

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【 黄金比 】

最もバランスが整って美しいとされる長方形の縦横の比率、1対1.618を黄金比という。縦横比が黄金比の長方形から短辺を一辺とする正方形を取り除くと、残る長方形も黄金比の長方形となる。また、長方形の縦横比だけでなく、美しい線分の比率としても使われる。身近なものでは名刺、カード類も黄金比が基になっている。

1. 長方形ABCDから、辺ABを1辺とする正方形を取り除くと、残った長方形CDEFも黄金比の長方形になる。

2. 長方形CDEFから辺DEを一辺とする正方形を取り除くと、残った長方形CGHFも黄金比の長方形になる。同様の作業で、無限に黄金比の長方形が現れる。

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