見たことのない料理に屋台で遭遇続・食を愉しむ旅(2)ナショナル ジオグラフィック日本版

ナショナル ジオグラフィックが提案する世界の食を愉しむ旅を紹介する本シリーズ。今回はベネズエラ、モロッコ、韓国の屋台で出会ったとびきりの味を取り上げます。

~ベネズエラ カラカスのアレーパ~

オリーブ、チーズ、唐辛子。アレーパの具の材料には、ほとんど無限の選択肢がある。 (C)Gustavo Andrade/Stock Food UK

とうもろこし粉の皮にいろいろな具を詰めたアレーパは、ベネズエラで小腹がすいた時の強い味方だ。

ベネズエラの首都、カラカス。ここでは熱々のアレーパを売る屋台や食堂が、蒸し暑い夜を徹して営業を続けている。途切れることのない客の要望に応えているのだ。ベネズエラの人にとって、アレーパはなくてはならない日常食だ。

見た目はイングリッシュマフィンのようなアレーパは、食べておいしく、作るのも簡単だ。材料はコーンスターチと水と塩だけ。ベネズエラの人はこれを朝食やおやつにし、あるいは料理と一緒に食べる。もちろん夜遊びの後に小腹がすいたときにもつまむ。

彼らにいわせれば、アレーパには無数の食べ方がある。テニスボール大の生地を手のひらで平らにしたら、揚げてよし、焼いてよし、“電気アレーパメーカー”で調理してもよし。

皮ができたら、次は何を詰めるかを考えよう。アレーパは薄切りにしてバターを塗るだけでもおいしいが、レイナ・ペピアーダ(鶏肉とアボカド)やドミノ(とけるチーズと黒豆)といった具も試してみよう。

カルネ・メチャーダ(細切りの牛肉)入りのアレーパは、しばしばチーズかトマト、野菜ソースと一緒に出る。

甘いものが欲しい時は、塩の代わりに砂糖を使ったアレーパ・ドゥルセを頼もう。アレーパ片手に公園に行き、ヤシの木陰でひと休みというのも楽しい。

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■ベストシーズン  ベネズエラへの旅はあまり季節を選ばないが、乾期(9~4月)がおすすめ。

■旅のヒント  カラカスの繁華街、サバナグランデ地区では、買い物とアレーパの両方が楽しめる。カサノバ通りの「アレーパ24オラス」は、アレーパを売る店のご多分に漏れず、24時間営業だ。アレーパはカラカスに限らず、ベネズエラ全土と隣国のコロンビアで味わえる。

【見どころと楽しみ】
<ベネズエラの味>
・アレーパから肉料理まであらゆるものに付いてくるグアサカカは、メキシコ料理のワカモレのベネズエラ版。アボカド、唐辛子、タマネギ、にんにく、パセリ、コリアンダーの葉で作るアボカドのディップだ。
・ゆでた牛肉を手などで裂いて黒豆のソースと混ぜたのが、ベネズエラの人の大好物、パベロン・クリオロ。米、揚げた料理用バナナ、卵などを添えて出す。
・カチャーパはモッツァレラ風の白くて柔らかいチーズをとうもろこし粉のパンケーキで包んだもの。しばしば朝食で出される。