二重橋前駅で降りると、左右どちらにもD1出口がある
網の目のように張り巡らされた東京駅周辺の地下通路。階段も含めて歩くことだけを考えると、大手町から東銀座までつながっている。距離にして約4キロ。日本で最も長い地下通路だ。
今回、膨大な地下通路を歩いてみて、いくつか気になったことがある。
まず、エスカレーターの多くが昇りだけだったこと。階段は上る方がきついようにも思えるが、足をけがしたときに下りの方がつらかった記憶がある。場所の制約があり難しいのかもしれないが、再開発の際には改善してほしい点だ。
次に、「行きはよいよい」的な通路がいくつもあった。例えば大手町野村ビルの地下通路。ビルの入り口には昇りエスカレーターがあるのに、出るときには階段しかない。入り口には「←大手町野村ビル経由 丸ノ内線 半蔵門線」という表示があるため、近道だと思って通る人もいるだろう。残念な構造だ。
意外なことに、丸ビルと新丸ビルでも片側の出入り口だけ階段という場所があった。比較的新しいビルでもエスカレーターすらない場所は多い。
もう一つ。千代田線二重橋前駅で降りたとき、D1~D5出口が左右、どちらにも存在することをご存じだろうか。
実は、大手町付近と有楽町付近、どちらにもD1~D5出口がある。大手町方面のD1は行幸通りにあり、有楽町方面のD1は帝国劇場の裏。「D1出口で待ち合わせ」と言われても、どちらを指すか、確認しないと間違える可能性があるのだ。
USJの粕谷さんは「東京駅の地下は広範囲につながっているので、全体を通した番号の再編成が必要」と訴える。関係者に検討を促しているという。