慢性的な腰痛に悩まされるかどうかは、普段の姿勢で決まります。壁を背にして立ったとき、腰に手がすっと入るのが腰に負担のかかりやすい「反り腰」。腹筋など「体の前側の筋肉」と、姿勢を支えるべき「体の後ろ側の筋肉」のバランスの崩れが原因となり、腰痛が起こります。解決法は、固まった筋肉をほぐし、なまけた筋肉を鍛えること。腰がすっと伸びれば痛みも軽くなり、猫背もすっきり、体のラインもきれいになって、いいことづくめのメソッドです。
腰痛の症状はさまざまですね。ズキズキ痛む、あるいはずーんと鈍く痛む、長く座り仕事をしていると痛むけれど体を動かすと楽になる、というふうに波がある場合もあります。
ぎっくり腰や椎間板ヘルニアなどのように、急にひねった、ぶつけた、物を持ち上げたなど、原因がはっきりしていて、その結果生じる痛みは「急性腰痛」といいます。一方、じわじわと長く続くのが「慢性腰痛」。痛みがなかなか治まらないので受診し、血液検査、X線検査、磁気共鳴画像装置(MRI)などでひと通り調べても「異常所見なし」。原因不明といわれるのが、こちらの慢性腰痛です。
検査でわかる原因はなくても、慢性腰痛にも必ず原因があります。もっとも大きく関わるのは普段の姿勢の悪さ。今回は、悪い姿勢をとることがどれだけ腰に負担をかけるか、というところから説明していきましょう。