働き方・学び方

集まれ!ほっとエイジ

60歳以降も働くために 40代からすべきこと 西山経営研究所長 西山昭彦氏

2012/9/28

やる気や高いスキルがあっても60歳になると、定年退職をせざるを得ない。継続雇用となっても給料も待遇も大きく下がる。しかし、60代になって仕事を続けることは、実は、お金や役職だけが目的ではない。大事なのは、仕事そのものを楽しむことなのだ――。「好きなことで70歳まで働こう! 45歳から考える『第2の人生』戦略」 (PHP文庫)の著者である西山昭彦氏は、好きなことを早くから見つけ、それを仕事にするスキルを磨いておくことが充実した老後を実現するために必要と説く。

■いつまで働けるかは、本来各自が決めること

――西山さんの肩書は、東京ガス西山経営研究所長です。西山経営研究所はビジネスパーソンの就職から定年後までの生涯キャリアの調査研究をしているとのことですが、東京ガスのなかで、ご自身のお名前のついた研究所を運営されているというのは珍しいですね。

にしやま・あきひこ 東京ガス(株)西山経営研究所長・東京女学館大学国際教養学部教授・経営学博士。一橋大学社会学部卒業。東京ガス(株)入社。ロンドン大学大学院政治経済学科に留学。ハーバード大学政治学大学院に留学し修士課程修了。法政大学大学院社会科学研究科博士後期課程修了。東京ガス都市生活研究所長、法政大学大学院客員教授を経て、2004年より現職。07年より一橋大学授業コーディネーター、10年より横浜市経営諮問委員。主な著書に、「仕事ができる人の勉強机の作り方」(PHP研究所)、「好きなことで70歳まで働こう! 45歳から考える『第2の人生』戦略」(PHP文庫)がある。

西山 これは勝手に名乗っているわけではなく、「個人研究所制度」という制度がありまして、会社の認定を受けて、こういう名前をつけた研究所をやっています。

――「好きなことで70歳まで働こう!」の「はじめに」に「日本企業は、平等を重んじる。特に、定年に関しては厳格で、技術や顧客を持っていても、ほとんど一律に適用する。残れても、社員ではなくなり、給料も待遇も大きく低下する。まだ通用する高いスキルの対価は払われない」と書いてあり、共感しました。

西山 本来は、1人ずついつまで働けるかを決めるべきなのでしょうが、新卒一括採用でずっとやってきましたので、最後に、1人にわがままを認めると、俺も俺もということで収拾がつかなくなってしまう。選別のコストが膨大になるので、一律に定年退職してもらうという形をとってきたのだと思います。

――日本人は60歳以降も働きたいという人が多いようですね。

西山 私が50代後半の方に調査したときに「60歳以降働きたいか」と聞いたところ、96%の人が働きたいと言いました。政府の調査でも「望ましい退職年齢はいくつですか」という質問に対し、一番希望が多かったのが「70歳ぐらい」までという答えでした。

■会社で働きたくても、60歳以降働けない人が52%

――「好きなことで70歳まで働こう!」という本を書かれたのは、そういう実際の声に裏打ちされたものだったのですね。

西山 来年から61歳、その後3年ごとに段階的に年齢を引き上げ、65歳まで働けるように改革しようとしています。現時点では60歳を過ぎて、希望者の全員が雇用されるわけではありません。希望しても働けない人が52%います。それをだんだん変えていって、65歳まではなんとかなると思われます。70歳までというのは、その先の課題ですね。

――年金改革をみると68歳とか70歳あたりが年金支給開始年齢として考えられているようですね。

西山 そのときは雇用される期間も延びるでしょうが、私は「75歳まで働こう」とうたいます。制度の先を行って、働きましょう、という趣旨ですから。

働き方・学び方 新着記事

ALL CHANNEL