「鳴かぬなら殺してしまえホトトギス」(織田信長)、「鳴かぬなら鳴かせてみようホトトギス」(豊臣秀吉)、「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」(徳川家康)
戦国の三英傑の強烈な個性を的確にとらえた有名な川柳である。都立駒込病院の脳神経外科医、篠浦伸禎さんはこの句には3人の武将の「脳の使い方」が非常によく表れていると語る。
「言語的中枢は左脳にあり、音楽など芸術的な創造性に関係する部位は右脳にあるなど、脳は部位ごとに特有の機能を持つことが分かっています。自分の脳のどの部分をより多く使っているかは、人の個性により違う。脳の使い方がその人の生き方を決めるといってもよいでしょう」(篠浦さん)。
理想的な脳の使い方をした徳川家康
篠浦さんは人間の脳の使い方を下の6つのタイプに分けて説明してくれた。
【家康に見る6つの脳の使い方】
右脳
芸術的センスや情感にかかわる脳。感性豊かで柔軟性があり、人を惹き付ける魅力がある。好奇心旺盛で、他人の欠点よりも美点を見いだすのがうまい。
●家康の場合→家臣との間に強力な信頼関係を築く。本多正信のようなかつての敵すらも、自分の部下に迎える度量があった。
左脳
言語や数学など、論理的な思考にかかわる脳。合理的かつ論理的、計画性を持って行動する能力に結び付く。物事を確実に改善して進化させる力がある。
●家康の場合→三方ヶ原(みかたがはら)で武田信玄軍に負け、惨めに逃亡した自分の姿を絵に描かせた。終生自分への戒めとした厳しさと向上心があった。
能動脳
脳のさまざまな部位から得た情報を統合して決定を出す「前頭葉」。行動力、決断力に関係する脳。問題を他人任せにせず自らの知恵を駆使して解決する。
●家康の場合→秀吉亡き後、権謀術数を駆使して豊臣家を滅亡させ、混乱する武将たちをまとめ上げ時代を動かす主役に
受動脳
視覚・聴覚・触覚などを通したさまざまな情報をインプットする後頭葉、側頭葉、頭頂葉。さまざまな状況や人間関係を把握し、調和を乱さずまとめる。
●家康の場合→人質時代が長かった家康は周囲の状況をよく分析し、自分が有利になるまでは決して自ら動こうとはしなかった。
私脳
大脳の中でも一番内側の脳「大脳辺縁系」。動物的本能に忠実で、エネルギッシュで生命力にあふれるが、ストレスに弱い。自己中心的思考が基本の脳。
●家康の場合→戦国時代を最後まで生き残り、徳川家が270年も存続する体制を作り上げた。多くの女性と多くの子をなした。
公脳
人間の脳で最も進化した「大脳新皮質」。脳全体を統率し、物事を長期的、持続的な視点で発展方向に導く働きがある。私欲より公の利を追求する。
●家康の場合→天下を平定し、徳川家を戦国最後の覇者とする目的のため、人の下に甘んじながらも夢を実現。
芸術的センスや情感にかかわる脳。感性豊かで柔軟性があり、人を惹き付ける魅力がある。好奇心旺盛で、他人の欠点よりも美点を見いだすのがうまい。
●家康の場合→家臣との間に強力な信頼関係を築く。本多正信のようなかつての敵すらも、自分の部下に迎える度量があった。
左脳
言語や数学など、論理的な思考にかかわる脳。合理的かつ論理的、計画性を持って行動する能力に結び付く。物事を確実に改善して進化させる力がある。
●家康の場合→三方ヶ原(みかたがはら)で武田信玄軍に負け、惨めに逃亡した自分の姿を絵に描かせた。終生自分への戒めとした厳しさと向上心があった。
能動脳
脳のさまざまな部位から得た情報を統合して決定を出す「前頭葉」。行動力、決断力に関係する脳。問題を他人任せにせず自らの知恵を駆使して解決する。
●家康の場合→秀吉亡き後、権謀術数を駆使して豊臣家を滅亡させ、混乱する武将たちをまとめ上げ時代を動かす主役に
受動脳
視覚・聴覚・触覚などを通したさまざまな情報をインプットする後頭葉、側頭葉、頭頂葉。さまざまな状況や人間関係を把握し、調和を乱さずまとめる。
●家康の場合→人質時代が長かった家康は周囲の状況をよく分析し、自分が有利になるまでは決して自ら動こうとはしなかった。
私脳
大脳の中でも一番内側の脳「大脳辺縁系」。動物的本能に忠実で、エネルギッシュで生命力にあふれるが、ストレスに弱い。自己中心的思考が基本の脳。
●家康の場合→戦国時代を最後まで生き残り、徳川家が270年も存続する体制を作り上げた。多くの女性と多くの子をなした。
公脳
人間の脳で最も進化した「大脳新皮質」。脳全体を統率し、物事を長期的、持続的な視点で発展方向に導く働きがある。私欲より公の利を追求する。
●家康の場合→天下を平定し、徳川家を戦国最後の覇者とする目的のため、人の下に甘んじながらも夢を実現。