2011/11/27

日経ヘルス&メディカル

肩が凝ったときに、よく肩をすくめるように上下させる人がいますが、この動きだと肩甲挙筋と僧帽筋の両方が動いてしまいます。

僧帽筋上部線維だけをしっかり鍛えるには、どんな動きがよいか――。両ひじを開き、肩よりも上に持っていき、ひじと肩の角度を変えないで肩甲骨ごと上に持ち上げる動作によって、ここだけを鍛えられるんですよ。肩甲挙筋はストレッチされて、あまり動きません。

肩甲骨ごと持ち上げて3秒キープして元に戻る動作を、20回繰り返しましょう。なで肩の人はもともとこの部分の筋力が弱いから、最初はすごくつらいと感じます。5~6回でもしんどいかもしれませんが、頑張ると肩がぽかぽかしてきます。

なで肩がコンプレックスという人も、このエクササイズをしっかり行うことで、肩のラインが変わってくるはずです。逆もしかり。いかり肩の人が今回のストレッチとエクササイズを行うことで、首がすっと伸びてきれいなシルエットになります。

立った状態でも座った状態でも良い。両ひじを開き、肩より上に持っていき、ひじと肩の角度を変えないで肩甲骨ごと上に持ち上げる。そのまま3秒キープし、元に戻す動作を合計20回繰り返す。右のようにひじが上下に動いてしまっていたら、効果が期待できない。肩甲骨だけをしっかり動かせているか、確かめながら行おう

ちなみに、常に重たいバッグを肩にかけている人で、「右肩にはバッグがしっくりはまるけれど、左肩だとずり落ちる」という人がいます。この場合、右側がいかり肩、左はなで肩になっている。こうした人は、左右で別々の対策をとる必要があります。例えば、右手はお尻につけて下げる「お尻なで下ろしエクササイズ」を、左手はひじを開いて肩より上に上げた状態から肩甲骨を上げる、「肩甲骨持ち上げエクササイズ」を行うというように、片手ずつ、同時に行ってもよいでしょう。もちろん片方ずつでも構いません。

肩こりは日中の動作によって起こるもの。ストレスや緊張によって凝ってきたな、と思ったら、こまめにほぐしましょう。

竹井仁(たけい・ひとし)
 首都大学東京 健康福祉学部理学療法学科准教授。1966年、愛媛県生まれ。筑波大学大学院修士課程(リハビリテーション)修了。2002年、医学博士(解剖学)学位取得。理学療法士。医学的知識に基づいた筋力トレーニング、リハビリテーションを研究する。著書に『不調リセット』(ヴィレッジブックス)などがある。

(ライター 柳本操、構成/日経ヘルス 宇野麻由子)

[日経ヘルス2011年7月号の記事を基に再構成]

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