ファミリー層の獲得、「大人だけ」からの軌道修正

同時に「子ども向けアトラクションが少なく、大人のテーマパークのイメージが強かったため、ファミリー層を取りこぼしていた」と森岡氏は分析。家族向けを強化しつつファンが離れないよう、それぞれへの対策を講じた。

ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター。ハリー・ポッターエリアの2014年7月15日オープンに向け、発表記念式典が4月18日に行われた。USJ大使に任命されたSMAP、貴賓として安倍晋三総理らが参加

2012年には、3~6歳の子どものいる家族を対象にしたエリア「ユニバーサル・ワンダーランド」を新設。ハローキティ、スヌーピー、セサミストリートのキャラクターゾーンを1カ所に集め、アトラクションやレストランなど、30施設を作った。結果、低年齢の子どもがいる家族連れの集客を3割増加させた。

「若者~大人向け」に2013年3月、後ろ向きに走るジェットコースター「ハリウッド・ドリーム・ザ・ライド~バックドロップ~」を期間限定で投入。連日長時間の行列となり、常設アトラクションとなった。2013年7月には人気のハイテクアトラクション「アメージング・アドベンチャー・オブ・スパイダーマン・ザ・ライド」の映像を4K3D(フルHDの4倍の解像度を持つ“4K映像”を使用した、高精細な立体映像)にリニューアル。この2つが人気をけん引し、2013年度は1000万人超の入場者数となった。

そして2014年7月15日には、映画『ハリー・ポッター』の世界を忠実に再現した大型エリア「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」がオープンする。米ユニバーサル・オーランド・リゾートの集客を飛躍的に伸ばした施設で、同施設初の海外進出。総投資額はUSJ過去最高の450億円に上る。東京ドームのグラウンド3個分に相当する4万平方メートルの敷地に、エリアのシンボルとなる「ホグワーツ城」や「ホグズミード村」、4K映像で空を飛ぶ魔法の冒険を体感するアトラクションなどがそろう。

国内外からの集客増で、2014年度の入場者数は過去最高を更新し、1200万人に達する見込みだ。

ハリー・ポッターエリア発表会で笑顔を見せるケネディ駐日米大使(左)と安倍首相=共同

写真提供:ユニバーサル・スタジオ・ジャパン
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(ライター 平山ゆりの)

[日経エンタテインメント! 2014年6月号の記事を基に再構成]

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