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オトコマエで時代を牽引 バブル世代女性は上を目指す

働く女性の25年 世代別研究(1)

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NIKKEI STYLE

 バブル経済真っ盛りの1988年に創刊した日経WOMANは、2013年4月に25周年を迎えました。この四半世紀で、働く女性たちはどのように変化してきたのでしょうか。そして、今後どのような道を進んでいくのでしょう? 20代から40代まで、それぞれの世代のキャリア観やライフスタイル、世代の女性たちとの接し方について「女性と仕事」をメインテーマとするジャーナリストで昭和女子大学特命教授の福沢恵子さんと、世代・トレンド評論家でマーケティングライターとして活躍する牛窪恵さんに話を聞きました。1回目は40代のバブル世代を取り上げます。

華やかな好景気を体験した最後の世代

華やかなバブルを実際に体験した、最後の世代。特に好景気の92年までに就職した世代が社会に出たころには企業にもお金があり、羽振りもよかった。「金融系や私がいたマスコミ業界では、残業しても分厚いタクシーチケットをもらえていたし、一般的にも上司が経費でよく高級なお店に連れていってくれた時代。お金を使うことへのためらいもないし、消費することが大好きな人たちですね」と自身がこの世代でもある牛窪さんは語る。

同世代の有名人
 勝間和代(44歳)・鈴木京香(44歳)・中山美穂(43歳)・永作博美(42歳)・藤原紀香(41歳)・森口博子(44歳)・渡辺満里奈(42歳)など

日経WOMAN創刊2年前の1986年に施行された、男女雇用機会均等法第一世代の背中を間近に見てきた世代でもある。この均等法により、採用や賃金などの面で男性が優遇されていた時代に、性別による差別に"待った"がかかったのだ。

これを機に、基幹業務に関わって男性並みの仕事や賃金を想定する「総合職」と、補助的業務に関わる「一般職」のコース別人事制度も始まる。ただしこの時点では均等法は、女性の募集・採用・配置・昇進に関する「努力義務規定」にとどまった。総合職第一号として注目を集めた女性には、プレッシャーにさらされて数年という短い期間で退職を選択した人も少なくない。

「均等法により、男性と同じ土俵で一生働ける可能性ができたのは画期的でした。街中や通勤電車の中で、『日経WOMAN』や『AERA』を片手に"デキる女性"アピールがよく見られましたよ。それでも、私が社会人になった91年には、女性が総合職であってもお茶汲みやコピー取りをしたり、早く出勤して机を拭いたりしていました」(牛窪さん)。

出産・育児のハードルも高かった。「働きながら結婚はできても、出産後に復帰するのは至難の業でした。92年に育児休業法が施行されるまでは、約3カ月の産前産後休暇の後は、すぐに親や0歳児保育施設に子供を預けて復帰するしかありませんでした」と、福沢さん。

しかも、育児休業給付金も存在しない上に、休業中に会社が立て替えていた社会保険料の会社負担分を払う必要があり(多い時には50万円を超すことも!)、育児休業を取得し、その後職場復帰することは、経済的に余裕のある一部の"エリート"女性にしか成し得ないものだった。

だからこそ、この世代にはまだ「3高(高学歴・高収入・高身長)男性と早く結して、寿退社したい」と願う女性も多かった。「当時のカップル率は7割ほどと、男女ともに恋愛に積極的で、恋愛至上主義が多数派でした。男性の給料が非常に良く『終身雇用(一生安泰)』が基本だったので、条件のいい結婚をして専業主婦になる選択が、リスクもなく優勢だったのです」(牛窪さん)。

いま40代を迎え、キャリア志向を貫いて組織の中で"生き残った"女性の中からは管理職に登用される人も登場している。しかし一方で、一般事務職の中には、非正規社員に職を奪われる人たちも。

それでも「好景気を体感しているので、上昇志向や自己肯定感がずば抜けて強い」(牛窪さん)というように、基本的に楽観的なタイプが多いのも特徴だ。女子大生ブームの後も、30代に突入したころからは「おひとりさま」「負け犬」、最近では「美魔女」など、新しいトレンドを次々に生み出してきた。

響くのは、オトコマエ気質をくすぐる言葉

そんな彼女たちに響くのは、「あなたならもっと上を目指せるよ」「もっと頑張ればできるよ」、後輩なら「頼りにしています」など、持ち前のオトコマエ気質をくすぐる言葉。「頑張ればこの先いいことが待っている、と信じている世代。女性の可能性に無限の広がりがあるように思えた良き時代の影響を受けて、今も根拠無き自信をどこかに持ち続けているんです」と牛窪さん。

それに対して、モチベーションを下げさせてしまうのは、後輩女性からの「先輩は頑張りすぎですよ」「先輩みたいにはなれませんよ」「先輩には、この苦労は分からないでしょうけど……」などの言葉。

「バブルの恩恵を受けていない下の世代に、一線を引かれているようなこうした発言に、心あるバブル世代はつらさを感じてしまう」と福沢さん。後輩たちからの「イタイ」「あんなふうにはなりたくない」という態度に、傷ついてしまう世代なのだ。

後輩たちにおすすめなのは、バブル時代への関心を持つこと。「あの頃って、どんなかんじだったんですか?」と体験談を聞いてみればいい。「内定拘束で高級フレンチに行った」など、派手な昔話を傾聴することでバブル世代の心は開きやすくなるだろう。

一方バブル世代が職場でうまく人間関係を築くための工夫としては、価値観のギャップを念頭に置いて接することが重要だ。

「下の世代の人たちには、自分たちとは違った景色が見えているんだということを理解しましょう。そして、彼女たちがどんな厳しい時代を生きてきたかということを知ろうとすることで、距離が縮まっていくはず」(福沢さん)。

誇り高い自分たちのリッチな経験は、時代の追い風がなく常に苦境に立たされてきた後輩たちに語ろうとせず、聞かれるまでは胸に秘めておくほうが得策だ。

バブル世代の強み&弱み
【強み】「上昇志向があり、自信家」
バブル時代の明るい空気に浸かった経験が体に染み付いており、「根拠なき自己肯定感」を備えている。楽観的でポジティブに突き進んでいく姐御肌が多い。

【弱み】「下の世代への理解が薄い」
 「貧乏クジ世代」と呼ばれるすぐ下の世代以降は、不況のあおりを受けている。しかし、環境の違いゆえ後輩たちの思いを察することができず、反感を買うことも。

この人たちに聞きました

福沢恵子(ふくざわ・けいこ)
ジャーナリスト・昭和女子大学グローバルビジネス学部特命教授。1983年早稲田大学政治経済学部卒。在学中に女子学生の作る就職情報誌「私たちの就職手帖」を創刊、初代編集長を務める。卒業後、朝日新聞記者を経て1990年にフリーランスのジャーナリストとして独立。「女性と仕事」を中心テーマに、就職、起業、人材開発などについての執筆や講演を行う。
牛窪恵(うしくぼ・めぐみ)
マーケティングライター。インフィニティ代表取締役。財務省財政制度等審議会専門委員。1968年東京生まれ。日大芸術学部映画学科(脚本)卒業後、大手出版社を経て2001年に起業。トレンド、マーケティングなどをテーマに執筆、講演を行う。主な著書に『男が知らない「おひとりさま」マーケット』『独身王子に聞け!』『ただトモ夫婦のリアル』(いずれも日本経済新聞出版社)ほか。

(ライター 西門和美)

[nikkei WOMAN Online2013年3月19日付を基に再構成]

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