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ほうれい線、たるみ…原因は体の「糖化」

2014/7/9

「AGEsは肌のハリのもとであるコラーゲン同士を結合させ、弾力性を低下させます。これがたるみの一因。さらに、コラーゲンとエラスチンの代謝も遅らせます」と、慶應義塾大学医学部教授の井上浩義さん。たるみやシワだけでなく、老いた印象を強める黄ぐすみに対する影響も指摘されています。

さらに、一部は病気の原因にも。皮膚のたるみ同様に、コラーゲン線維の糖化で起こる骨粗しょう症だけでなく、「糖尿病や動脈硬化など生活習慣病との関係が明らかになっています。特に、網膜症や腎症など糖尿病合併症の第一原因はAGEsと考えられます」と、AGE牧田クリニック(東京都中央区)院長の牧田善二さん。

大腿(だいたい)骨頸部を骨折した人と骨折していない人の軟骨内コラーゲンのAGEs(ペントシジン)量を比較。骨折した人は若い骨、古い骨ともに非骨折群よりAGEs量が多かった。この結果から、骨折群では骨形成の早期からコラーゲンの糖化が進んでいることが分かった(データ:Clinical Calcium;19,8,46-53,2009)
39人の糖尿病患者と52人の健康な人の皮膚コラーゲン内のAGEs(ペントシジン)量を測定。どちらも年齢とともにAGEsは増加。一般に糖尿病患者は肌老化スピードが速いとされるが、皮膚でのAGEs増加が一因と考えられる(データ:J Clin Invest;91,2463-2469,1993)

AGEsが増えるルートは、食事で取り込む場合と、甘いもののとりすぎなどで体内でつくられる場合の2つ。「食事に含まれて入ってくるAGEsが55~60%といわれています」と井上さん。

AGEsは糖分とたんぱく質を高温加熱してつくられる食品に多く含まれるとされます。代表例がクッキーなどの焼き菓子やフランクフルトのような加熱した肉加工品など。

「体に害を及ぼすAGEsは、体内に一度蓄積したら排泄されにくいのが大きな問題です。特に皮膚のコラーゲン線維のように半分入れ替わるのに約15年もかかる組織だと、長期間とどまり続ける可能性があるんです。40歳を超えると年齢に比例してAGEsが増えるという研究もあるので注意して」と牧田さん。糖尿病の人では糖化が進みやすいことが分かっていますが「たるみやシワも糖化の指標」とのこと。

では、どうしたら糖化を防げるのでしょうか?

AGEsを多く含む食品に気をつけるほかに「食後すぐ10分ほど歩くだけでも糖が使われ、食後の血糖値は上がりにくくなります」(牧田さん)。血糖値を上げにくい食事をすることも大切です。

この人たちに聞きました

牧田善二さん
AGE牧田クリニック院長。北海道大学医学部卒。日本糖尿病学会認定医専門医。2003年にクリニックを開設。著書に『糖尿病専門医にまかせなさい』(文藝春秋社)など。
井上浩義さん
慶應義塾大学医学部化学教室教授。九州大学大学院理学研究科博士課程修了。日本抗加齢医学会評議員。生活習慣病の予防と治療を目的とした医薬品や機能性食品の開発を行う。

(ライター SCRIVA東海左由留・川崎美津子、構成 日経ヘルス編集部)

[日経ヘルス別冊『ほうれい線は消せる!』の記事を基に再構成]

[参考] 日経ヘルス別冊『ほうれい線は消せる!』では、タレントのエドはるみさんも約3週間で6ミリ短くなった「顔筋整骨ケア」のほか、「顔ヨガ」「ほうれい線を消すメイク&スキンケア」など、セルフケアでほうせい線を消すための厳選12メソッドを掲載する。

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