あなたの「ほうれい線」できやすさを判定します
「ほうれい線」ができる理由を知ろう
加齢とともにシワに悩む人は増えますが、シワの中で最も悩みが多いのが「ほうれい線」。30~50代の女性のなんと6割が悩んでいるとの調査結果(表1)があります。
また、他人を外見で判断するときに「ほうれい線」で年齢を判断すると答えた人は41%(表2)。まさに、ほうれい線は「老け顔のサイン」。
「ほうれい線」ができる一番の原因は、ほおのたるみ。ほお自体が下がるだけでなく、ほおを支える筋肉が柔軟性やハリを失い、ほおを支える役割を果たしきれなくなることが大きな要因です。
私たちの顔には「表情筋」と呼ばれる約30種の筋肉がありますが、日常的に使われているのはわずか3割程度。「使われない表情筋は、年齢に関係なく衰えて萎縮していきます」。こう話すのは皮膚臨床薬理研究所相談役の北澤秀子さん。その結果、動かない表情筋の周囲にある血液やリンパ液の流れが停滞し、くすみやむくみが起きます。また、使わないと表情筋の弾力が失われるので、重みを支えきれず、たるみが生じます。
筋肉の弾力低下は、表情のクセによって作られるシワの戻りも悪くするため、これが固定されるとクッキリとした「ほうれい線」に……。これには、加齢や老化による影響も加わります。
あなたの「ほうれい線」のできやすさ、チェックシート
あなたの「ほうれい線」のできやすさをチェックしてみましょう。
下の15の設問にYes、Noで答えてください。チェックした番号に対する「ほうれい線」ができやすい理由は後に紹介します。
1. 丸顔である
2. ほおは、つまむとポニョポニョと軟らかい
3. ダイエットをして、痩せたり太ったりを繰り返している
4. 洗顔後は、すぐに化粧水をつけないとつっぱる
5. 日焼けしている
6. 猫背気味だ
7. 肩こり、首こりがひどい
8. 口が半開きになりやすい
9. 頭皮を指で揉むように動かしたとき、顔の皮膚が一緒に動かない
10. もの食べるとき、左右どちらか片側ばかりで噛む癖がある
11. 最近、二重あごやエラの張りが気になってきた
12. 目の下の▽ゾーンの毛穴が目立つ
13. パソコン作業が多く、前傾姿勢になる時間が長い
14. 眼が疲れやすい
15. 睡眠中に顔についた枕やシーツの跡がなかなか消えない
上の15の項目で、1つでもチェックがついたら要注意。
次に、自分がチェックした項目について、ほうれい線ができやすい理由を紹介。原因がわかれば対策も明確になるはずです。「表情筋は意識して動かせば何歳からでも鍛えることができます」と北澤さん。しっかり対策をして悩みを解消しましょう。
チェックがついた人のほうれい線ができやすい理由
●チェック1、2、3、12、13に当てはまる人
1と2に当てはまる人は、ほおに筋肉が少ないために、ほおが下に落ちやすい。3に当てはまる人は、皮下脂肪が減って皮膚がたるみ、これがほうれい線の原因に。13の人は、重力に逆らえずにほおがたるみ、ほうれい線に。12は既にほおがたるみ始めている証拠。毛穴が下に引っ張られて目立つようになっている。
●チェック4、5に当てはまる人
4や5に当てはまる人は、肌の水分量が少なく乾燥している。乾燥した肌は固くなり、キメが粗くなり、ほうれい線の溝が深くなってしまう。
●チェック6、7、14、15に当てはまる人
6と7の人は肩甲骨周辺から僧帽筋(肩からに背中にかけての筋肉)が固くなっている。頭、顔、体の筋肉は全部つながっており、ここの筋肉が固いと顔の筋肉も固くなっているはず。15は、すでに顔の筋肉が固くなり柔軟性がない証拠。また14の眼精疲労は、目の周辺の筋肉が固く、血流が悪くなって起こる。
●チェック8、9、10、11に当てはまる人
8の人は、口周りの筋肉に衰えが、11はあごの筋力が衰えている可能性が。口やあごの筋肉が衰えるとほおの筋肉を下から支えられない。また、9の人は頭皮が固くてほおの筋肉を上から支えられない。10の人は、顔の左右のバランスが崩れやすく、これらもほうれい線を作る原因に。
(日経ヘルス編集部)
この人たちに聞きました
皮膚臨床薬理研究所相談役。理学博士。化粧品をはじめとする美容全般の研究に長く携わる。発毛、育毛のための施術研究、表情筋のトレーニングの啓蒙、肌のカウンセリングの分野でも活躍中。
鳴海えなさん
フェイスワークスタジオ「ミッショナリー」で、加齢肌対策を中心としたメソッドや商品の開発を行い、のべ16万人の女性に表情筋トレーニングを提供。マスコミでも活躍する。この記事のチェックシートを監修。http://missionary.jp/
[日経ヘルス別冊『ほうれい線は消せる!』の記事を基に再構成]
健康や暮らしに役立つノウハウなどをまとめています。
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