首や肩をほぐし、体が伸びる感覚を味わって
バストまわりをほぐす4つのポーズを紹介しよう。いずれのポーズも肋骨を引き上げ、肩甲骨の動きを良くする働きが高く、ポーズをとるたびに上半身に血液が巡る心地よさを実感できる。
「ポーズをキープしている途中に『首や肩の力が抜けているかな?』と問いかけてみて。もっと力が抜けることに気づくはず」と宮下さん。それほど日常的に、肩や首に、力を入れてしまっている人が多いという。
数十秒ずつ行う一般的なのストレッチと異なり、陰ヨガでは最低でも1分間、とキープ時間が長い。「最初の数十秒では筋肉の表面だけ伸びた感じがする。そのままポーズを続けることで、より深い部分が刺激され、イタ気持ちよさが心地よさに変化してくる」(宮下さん)。
無理して完璧なポーズをとろうとせず、体が伸びる感覚を味わう時間ととらえよう。「自分の体と仲良くなる、あるがままの自分を受け入れる、という精神的なリラクゼーションも得られる」と宮下さんは話す。
毎日就寝前に、ポーズを選んで続けてみよう。体のあちこちの凝りがとれると動きも軽くなり、バストやヒップだけでなく心も上向きになれるはずだ。
バストをほぐして、ゆがみをとろう
四つばい姿勢で肩まわりをほぐしていくポーズ。腕を伸ばしている側のバスト、二の腕、わきの下をほぐす効果が高い。「肩甲骨の動きが良くなるので、胸を開いた美しい姿勢を維持しやすくなる」(宮下さん)。額が腕の上につけにくいときは、クッションやブランケットをはさんでもOK。両手、両ひざをついて四つばい姿勢になる。腰は反らさない。
写真1右のように、太ももは床と垂直なるように立てたまま、両肩を落として左ひじを床につく。次に、写真1左のように、右腕を前方へゆっくり滑らせて伸ばす。肩が痛くない範囲まで伸ばしきったら、さらに上体を沈めて左腕の上に額をおき、首をくつろがせる。