アイドル市場に商機あり 仕掛け人は博報堂DY社員日経エンタテインメント!

新しい消費スタイルの代表

エンターテインメントをヒットさせる手法として、大手流通を介することが以前ほど重要でなくなったことも、ビジネスとして成立しやすいとみた要因の1つだ。

一般的な商品であれば、消費者に買ってもらうために、まずコンビニやスーパーなど、ナショナルチェーンの棚に並べてもらうことが重要となる。しかし、アイドルファンは「流通を介さなくても、自らイベント会場に足を運んで、モノを買ってくれる」と伊藤氏は指摘する。ファンとの重要な接点であるCDにしても、全国に流通させるだけではなく、ライブやイベントを行う会場など、必要なところに集中させることで、十分な効果が得られるという見方だ。

ファンが商品を購買する場所であるイベント中心の活動方針であるため、ブレイクするまでの時間はかかるが、現在の戦略は効率性や自由度の高さが魅力。現時点では、インディペンデントレーベルを活動の中心に据えるほうがメリットが大きいという判断だ。

夢アドはライブハウスでの定期公演や、ショッピングモールなどでのイベントを中心に活動している

楽曲やライブなど制作面では、中学生時にモーニング娘。がヒットし、大学生時にAKB48の立ち上げ期を見てきた「アイドル(ファン)の黄金世代」(伊藤氏)といえる自身の経験が、方向性の指針となっている。

それでも、活動開始当初は楽曲制作や集客面で思い通りにいかないことも多かったという。「アイドルファンに対して知名度を上げる活動に約1年くらいかかった。2013年夏ごろから、何とか手ごたえを感じられるようになった」(伊藤氏)。最初は100人規模のライブ会場も埋まらなかったが、2013年5月の定期公演から売り切れるようになった。「TOKYO IDOL FESTIVAL 2013」の出演も果たすなど、徐々に軌道に乗り始めている。

2014年はさらなるステップアップを目指し、アイドルファン以外にも訴求力を高めていくという。

(日経エンタテインメント! 上原太郎)

[日経エンタテインメント! 2014年2月号の記事を基に再構成]

エンタメ!連載記事一覧
注目記事
エンタメ!連載記事一覧