マネー賢者が明かす 長期投資「必勝法」

日経マネー

資産形成の王道とも言える長期投資。しかし、長期にわたって投資を続ければ、必ず資産が増えるという保証はどこにもない。では、どのようにすれば、長期投資で「勝つ」ことができるのか。日経マネー誌は、元機関投資家と分散投資の研究者という、投資の「2賢者」を直撃。理論から実践まで、長期投資の「必勝法」を聞いた。

【賢人1:元機関投資家】

リターンは制御不能 「ARC」の3つを意識せよ

──機関投資家には個人投資家が自由に映り、うらやましいとか。

岡本和久さん 投資教育家、I-Oウェルス・アドバイザーズ社長 1971年に慶応義塾大学卒業。日興証券を経てバークレイズ・グローバル・インベスターズ設立。社長として年金運用に携わった後、05年5月から現職。日本証券投資顧問業協会理事などを歴任。

機関投資家は常にベンチマークの指標や競合する運用会社と比較され続ける。長期的に有望な銘柄と判断しても、すぐに成果を残すために投資を断念するときもある。個人の武器は時間と言うが、本当にその通り。長期とは「時間的な制約がない」という意味だ。株を保有する企業に成長の時間を与えられる。

ただし、個人は自由だからこそ、自分の投資をしっかり把握していないと下落局面で逃げてしまったり、おかしな商品に手を出したりしてしまう。まず「投機」と「投資」の違いを知った方がいい。

前者はサイコロのように法則性がなく、結果をコントロールできない。実は投資と資産運用も異なる。資産運用は「資産を運んで用いる」と書く。人生全体で資産を殖やしながら必要に応じて使うことだ。投信を10万円分買って倍に増えても、投資としては成功だが、老後を見据えた資産運用として完結しない。

資産を必要な水準まで殖やしてこそ、資産運用であり、長期投資はその有効な手段に位置付けられる。国や勤務先は老後まで面倒を見てくれない。将来の自分を支えられるのは現在の自分だけだ。

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