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本気の女性登用 「2030」に向け企業は変われるか 日経BPヒット総研所長 麓幸子

2014/7/24

 エンターテインメント、トレンド、健康・美容、消費、女性と働き方をテーマに、ヒット案内人が世相を切るコラム「ヒットのひみつ」。いまを象徴するキーワードから、話題の理由、面白いワケなど、「ひみつ」を明らかにします。今回のヒットワードは【ダイバーシティ調達】。政府は次々と女性活躍推進策を打ってきています。中でも筆者が注目するのは、2014年6月24日に閣議決定された「公共調達における女性活用企業の適切な評価」。女性登用・女性活用をする企業を評価する「ダイバーシティ調達」とは何か? 解説します。

 「女性管理職、登用に目標、トヨタや三井物産、2020年に3倍」

 「中央省庁に女性幹部続々、法務・経産省で初の局長」

 「金融大手、均等法『第1世代』を役員に登用」……

 新聞各紙には連日女性登用の記事が掲載され、1面トップを飾ることも少なくはない。筆者は日経WOMAN創刊から四半世紀以上にわたり、企業の女性活躍を見てきたが、今ほど女性登用の記事が多いときはないように思う。そのときにぜひ押さえておきたいキーワードが「2030」(にいまるさんまると読む、「202030」とも言う)である。

オフィスで働く女性

 これは、「2020年に指導的地位に占める女性の割合を30%にする」という政府目標である。2020年は東京オリンピック・パラリンピックの開催される歴史的な年ではあるが、この「2030」が決定されたのは、今から11年前の2003年であるから、目標年次がオリンピック開催となったのは単なる偶然である。

 なぜ30%なのかというと、「国連ナイロビ将来戦略勧告で提示された30%の目標数値や諸外国の状況を踏まえて」と内閣府のサイトには記載されている。30%というと、ハーバード大学のロザベス・モス・カンター教授による「黄金の3割」理論が有名である。構成人数の30%を少数派が占めると意思決定に影響力を持つようになる理論であるが、関係各所に取材してもその理論と「2030」の関係は把握できなかったのだが、とにかく国は3割というところでピンをさしてその達成を目指して様々な取り組みをしている。

 指導的地位というのは企業でいえば管理職を指すが、1989年に2.0%だった女性課長比率は2012年でも7.9%までしか到達していない(厚生労働省「賃金構造基本統計調査」)。100人課長がいても女性は8人程度しかいない。

 諸外国と比較すると、日本は就業者に占める女性の割合は42.3%と見劣りはしないが、管理的職業従事者の女性の割合は11.1%と先進諸国の中で突出して低い(平成25年版「男女共同参画白書」)。諸外国の掲げる女性登用の目標数値は、たとえ、同じ30%でも管理職の女性比率ではなく、取締役等の女性比率(イタリア、ベルギー、オランダ、マレーシア等・2012年データより)であるなど、一歩も二歩もいや十歩くらい先を行っている。

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ダイバーシティ女性活用

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