2014/7/24

政府は、そのハードルが高い「2030」目標を達成のために、取り組みにドライブをかける。まず、2013年4月には安倍晋三首相から経済団体に「全上場企業で役員にひとりは女性を登用すること」を要請した。

2011年5月現在では、上場企業3608社において女性役員(執行役員は含まない)は505人で1.2%であるから、多くの企業が社内の女性を昇進させるのではなく、社外の女性の役員就任を急いだのは想像に難くない(ただし、冒頭に触れたように、この春、金融業界で均等法の第1世代の50歳前後の女性たちが相次いで役員に登用されるなど、比較的女性比率の高い業界では内部育成の女性役員も出始めてはいる)。

2014年6月には、「女性登用に向けた目標を設定し、目標達成に向けた自主行動計画の策定」と、「有価証券報告書における女性役員比率の記載」を要請した。

経団連が4月に発表した「女性活躍アクション・プラン」でも、企業の自主行動計画の策定・公表を掲げており、7月14日に主要会員企業47社の自主行動計画を公表した。さらに、会長名で全会員企業約1300社に行動計画をつくるよう呼びかける要請状を送付し、年内に公開する企業を経団連のHPに追加する。

矢継ぎ早の政府の女性活躍推進策のうち、筆者が注目しているのは、6月24日に閣議決定された日本再興戦略にある、「公共調達における女性活用企業の適切な評価」である。

これは公共工事や物品購入、サービス契約等の公共調達や各種補助事業にあたり、ワークライフバランス(WLB)や女性登用などの取り組み状況の報告を求めて、積極的に女性活躍推進に取り組む企業を適切に評価するというものである。

つまり、一般競争入札の実施に当たり、価格や技術の評価に加えて女性が活躍しているかどうかも評価項目として加えるということだ。公共調達において女性活用企業にインセンティブを付与することはこれまでも実施されており、2011年度は14事業2億2400万円、2012年度17事業2億8700万円だったが、2013年度は25事業6億2800万円と、事業数が1.5倍、契約金額が2倍以上になるなど大きく伸びた。今回の施策は、その増加を加速させ、さらに伸ばすということである。

男女共同参画等に関する評価項目を設定した事業数と契約金額
2011年度2012年度2013年度
事業数141725
契約金額約2億2400万円約2億8700万円約6億2800万円