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これでわかった ローン金利の計算法 桜美林大学教授 芳沢光雄

2012/9/25

ローン金利を自分で計算するには

 預貯金や住宅ローンなど生活や仕事の様々な場面で金利の計算が必要になる。具体的な計算は金融機関に任せている人が大半だと思うが、数学の知識を使えば自分で出すこともできる。仕組みを知っていると、金融機関の様々な書類を見たときに理解しやすいだろう。今回は、ローンの「元利均等返済」と株式や債権、不動産などへ投資する際に使う「現在価値」について述べよう。

■等比数列の知識、金利計算に活用

 まず、ローンの「元利均等返済」を説明する。元利均等とは、毎回同じ金額を返す借入方式だ。あとで詳しく説明するが、等比数列を応用すれば、毎月の返済額は次のような式で計算できる。


 このとき、利率は月利で、年利の12分の1である。たとえば、年利12%ならば月利は1%であり、利率は0.01になる。

 現在の消費者金融の金利は年18%(月利1.5%)が多い。そこで、月利1.5%で100万円のお金を借り、元利均等返済方法によって60ヶ月(5年)で完済する場合、のべ返済額はいくらになるか、考えてみよう。公式(*)に数値を入れて毎月の返済額を計算すると、約2万5393円となる。

 こうした返済額の計算は、エクセルや電卓でも求められる。インターネットにつながっている端末があれば、グーグルの検索窓で計算することもできる。かけ算は「*」、割り算は「/」、べき乗は「^」の記号を使って計算式を作り、検索窓にキーワードの代わりにこの式を入力すればよい。今回の場合は以下のような式を入れて「検索」するだけだ。

(1000000*0.015*1.015^60)/(1.015^60-1)

この場合、のべ返済額はだいたい、

25393×60=152万3580(円)

となる。これは、利息分として約52万円払うことを意味している。公式を使って、金利や返済回数をいろいろと変えて計算してみてほしい。

■「元利均等返済」の公式の求め方

 では、高校の数学を思い出しながら、公式(*)そのものを求めてみたい。まず、等比数列の復習から始めよう。

 初項がa、公比がr(r≠0、1)の等比数列


の和を出してみる。

この数列の一番左(初項)からn番目(第n項)までの和をSnとおくと、


である。ここで両辺にrをかけると


上の2つの式に関して、上の方から下の方を引くと、次のようになる。


したがって


を得る。上式を「等比数列の和の公式」という。

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