2014/5/23

東京ふしぎ探検隊

再編に当たっては、前橋と東京どちらを存続させるかで激しい綱引きがあったという。静岡県などは「前橋は遠すぎる」と東京への統合を主張。北関東では「水源林がある前橋こそふさわしい」と訴えた。結局、首都機能の分散という観点で裁定が下り、前橋市に関東森林管理局が誕生した。福島県が関東に入っているのは、前橋営林局の管轄だった名残だ。

ちなみに「関東」と冠してはいないが、もっと広域をカバーしている省庁がある。気象庁だ。東京管区気象台は「1都6県+新潟県+富山県+石川県+福井県+長野県+山梨県+静岡県+岐阜県+愛知県+三重県」をカバーしている。

東京高等裁判所や東京高等検察庁、陸上自衛隊東部方面隊などは「1都6県+山梨県+長野県+新潟県+静岡県」が管轄だ。海上保安庁第3管区海上保安本部は「1都6県+山梨県+静岡県」を受け持つ。

かつては濃尾平野も関東だった

ややこしくて頭が混乱してきた。そもそも「関東」とはどういう意味なのか。地図研究家の今尾恵介さんに聞いた。

「関東の『関』は関所の関です。もともとは岐阜県の不破関、三重県とされる鈴鹿関、福井県といわれている愛発(あらち)関より東側が関東だったので、岐阜県から愛知県にかけて広がる濃尾平野あたりも関東でした。江戸時代になると箱根関、碓氷関(群馬県)あたりから東というふうに解釈が変わっていったようです」

地名には歴史がにじむ。どこまでを関東ととらえるかは、分野や立場、時代によって違うようだ。(河尻定)