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子どもの学び

吉祥女子 シンプルな思考組み合わせ、大きな問題を解く 入試問題でわかる 名門中学が求める子ども(6)

2014/1/23

入試問題は、いわば「わかる子にだけわかる暗号」。正解に至るための暗号を一つひとつ解いていけば、そこに込められた学校からのメッセージが見えてくる。そして、受験生たちはその暗号を解くために、勉強をしているといえる。本企画では、毎回1校に、実際の入試問題に込めた狙いを聞く。そこから、各校の学力観・教育観を明らかにしていく。

今回紹介するのは、東京都武蔵野市にある吉祥女子中学・高等学校(以下、吉祥女子)。1938年に創立された帝国第一高等女学校が前身で、1947年に名称変更した。この10年ほど大学進学実績を伸ばしており、現在は、進学校として、女子校では御三家に次ぐ人気である。

試験は2月1日、2日、4日の3回行われる。広報室長の萩原茂教諭は、「うちは難問奇問は出しません」と断言する。各教科とも論述問題は少ない。「年々受験生のレベルが上がっており、合格ボーダーラインには人数が集中しますので、1点の重みを感じます。論述問題では採点基準を細かく決め、部分点もきちんと与えています。問題数が多いので最後までやり抜く力が必要です」とのこと。

■社会的基礎知識を用いて類推する力を試す

画像1

まずは2013年度第1回入試の社会、大問2の問12。環境問題に関する課題文の中にある下線部(12)「水資源」に関連しての出題だ。課題文は読まなくても答えられるので、ちょっと考えてみてほしい(画像1)。

下線部(12)について、次の表は、2010年における都道府県別の用水量の上位5位までを示したものです。下の全国の産業別用水量の割合を示したグラフを参考に、表中のAにあてはまる都道府県として正しいものを後のア~エから一つ選び、記号で答えなさい。

ア 北海道  イ 千葉県  ウ 富山県  エ 長崎県

画像2

受験勉強で膨大な知識を詰め込んできた中学受験生といえども、日本一多くの水を使っている都道府県までは覚えていない。塾のテキストにもそのようなデータはまず出てこない。知識を問うのではなく、資料から類推する力を試す問題だ(画像2)。

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