AKB48がCDセールス、配信ともNo.1 やや話題先行だったK-POP日経エンタテインメント!

『日経エンタテインメント!』が2011年にヒットしたエンタメコンテンツを総点検する本シリーズ。今回は2011年ヒットした音楽について、音楽アナリストのつのはず誠さんに聞きました。CDチャートを席巻したのはやはりAKB48。「ブーム」となったK-POPについては、少し意外な結果が見えてきました。

編集部(以下、編) 2011年に最もCDを売ったのはAKB48でした。

つのはず シングルとアルバム合わせて70億円強というセールスは、前年の約2倍。さらに派生ユニットや姉妹グループを含めると、AKB48関連はCDだけで100億円を突破します。これは、ジャニーズの全グループ合計とほぼ互角。一大勢力が一気に出来上がりました。

サウンドスキャン調べ(2011年1月3日~11月13日)を基に編集部で作成。パッケージが複数種類ある場合は、セールスを合算した

編 シングルチャートを見ると1位が『Everyday、カチューシャ』で、AKB48はトップ10に4枚ランクイン(表1)。

つのはず アーティストの売上額は単価の高いアルバムが過半数ということが多いのですが、AKB48はシングルが40億円以上と、およそ3分の2を占めるのが特徴です。

通販率が高まるAKB48

編 ただ、ニュースでは初日でミリオン突破などさんざん報じられたものの、ここでは1位の『カチューシャ』で約82万枚どまりです。

つのはず AKB48 の場合、「劇場盤」と呼ばれる個別握手券付きCDは、ネット通販の「キャラアニ.com」でしか扱っていません。こうした特殊ルートでの売り上げは、サウンドスキャンのデータには含まれないんです。エイベックスが運営する「ミュウモ」のような自社流通も同様ですね。ニュースでは、こうした販売ルートも反映しているオリコンのデータが使われます。

編 差はどれくらいありますか?

つのはず オリコンとサウンドスキャンの差は、2月発売の『桜の木になろう』で55万枚。以降『Everyday、カチューシャ』77万、『フライングゲット』85万、そして『風は吹いている』90万枚とリリースごとにどんどん拡大していますね。

 

編 限定特典をつけて、それを1カ所で大量に売るというのは、とても効率がいいですよね。音楽界は、こういうコアファン向けのビジネスがますます盛んになりそう。

つのはず 全国の店頭で毎回初回盤が争奪戦となるのように、広く売れたほうが本当の意味での国民的スターに育つ気もします。とはいえ、AKB48は店頭でも配信売上でもトップだし、カラオケでは『ヘビーローテーション』が48週連続1位の記録を作り、9月以降は『フライングゲット』も急上昇。ライトユーザーもしっかりつかみ、全方位でヒットを飛ばしました。MVP級の活躍だったのは間違いありません。

編 この勢いはまだ続きそう?

つのはず 派生ユニットのなかには、一部売り上げが下がり始めたものもあります。一方で、乃木坂46など関連グループはまだ増えるので、徐々にAKB48内での明暗がはっきりしそうです。

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