太らないお酒の飲み方 7つのルール日経ヘルス

仕事帰りや夕食時に、仲間や家族とお酒を飲むのが最大の楽しみ。だけど、ダイエット中はがまんしなきゃ、飲みすぎで体重計がコワイ……なんて思っている人に朗報。少しの工夫で、太りにくいお酒の飲み方がありました。下戸の方も必見です。

1 「とりあえずビール」は最初の1杯まで
■糖質の多いビールは最初の1杯だけならOK

飲み会の乾杯といえば、ビールが定番。「最初のコップ1杯だけならビールでも大丈夫」と話すのは、糖質制限(ローカーボ)食による糖尿病の食事療法を行う灰本クリニック(愛知県春日井市)の灰本元院長。 

ビールがダイエットに不向きな理由は、「糖質」が多いから。糖質をとりすぎると血糖値が上昇、肥満ホルモンの「インスリン」が大量に分泌される。インスリンは余った糖を脂肪に変え、肝臓などにためこむ働きがあり、体重増加を招くからだ。

「太りたくなければ、血糖値が上がりにくい糖質の少ないお酒を選ぶのがベスト。だが、1杯目は飲みたいものをがまんしないほうがストレスも少なく、長続きしやすい」と灰本院長。2杯目以降で帳尻を合わせよう。

2 2杯目以降焼酎・ワインで辛口派
■2杯目以降は甘くないか“糖質ゼロ”を

1杯目はビールでも、灰本院長お薦めの「2杯目以降のお酒の選び方」は、“辛口派”にスイッチすること。灰本クリニックで食事指導を受ける糖尿病患者が、実際にお酒を飲んだ後の血糖値の変化を自ら測定したところ、辛口の白ワインや赤ワイン、辛口の日本酒、焼酎などの蒸留酒なら、血糖値は上がりにくかったからだ(下グラフ)。「糖質ゼロのビール、砂糖の代わりに甘味料を使ったカクテルなども血糖値は上がらない。ただ、甘味料入りのお酒を10年以上長期飲用した場合の人での影響はわからない」と灰本院長。極めるなら“1杯目から辛口派”でもいい。

灰本クリニックで食事指導を受けている小又接骨院の村坂克之院長が、空腹時に飲酒し、血糖値の変化を自ら繰り返し測定した。糖質ゼロの発泡酒、酒度の異なる日本酒、甘さの異なるワイン、焼酎をそれぞれ別の日に飲酒。結果、辛口のワインや焼酎では血糖値はほとんど上昇しなかったという。村坂院長はBMI30.2、やや肥満の51歳(実験当時)男性。被験者が一人というあくまで限定的な試験だが、飲酒と血糖値の変化を調べた希少なデータ。