まるで地元の居酒屋にいるような特産尽くし
「佐賀県三瀬村ふもと赤鶏 八重洲店」は東京駅八重洲北口から徒歩3分。地下鉄日本橋駅から徒歩2分のビジネス街の路地裏にある。
店に入ってまず目に入るのが、カウンターの前に部位別にずらりと並べられた鶏の串。佐賀県三瀬村産の「みつせ鶏」は、スーパーでもなじみのあるブランド鶏だが、「ふもと赤鶏」は3年前に新しく生まれた鶏種。解体した翌日に店に届くそうで、どれも淡いピンク色でツヤと張りがあり、見るからに新鮮そう。
また、甘みが強くて歯触りのいいタマネギが多くの料理で使われており、これも地元の特産品。特にポテトサラダでは主役と言っていいほどの存在感を放つ。佐賀産のトマトや三瀬村産の牛乳を使ったドリンクなども含め、とにかくあらゆるメニューが「地元特産尽くし」となっている。食べ進むにつれ、聞いたこともなかった三瀬村が身近に感じられ、まるで地元の居酒屋で飲んでいるような錯覚に陥ってしまいそうなほどだった。
さらに、卓上には佐賀県産の調味料が並ぶ。料理が運ばれてくるたびに、スタッフが料理に合った調味料を説明してくれるのだが、マニュアルっぽさが一切なく、とても熱のこもった説明が印象的だった(てっきり地元出身の方かと思ったが、そうではないそうだ)。
なぜこれほど地元感の強い店を作ることができたのか。合掌智宏社長に、その経緯を聞いた。