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若手俳優の最新出世コースはコレだ

輝く男の発掘・育成法(1)

日経エンタテインメント!

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 毎年、多くの俳優が芸能界デビューを果たしているが、オーディションの数が多い女優に比べると、男性俳優の登竜門や出世コースは限られている。若手イケメン俳優はどのように発掘されて、次の段階へとステップアップしているのか。今後3回の連載で、その発掘・育成法や芸能プロダクションの戦略を紹介する。

2000年以降、ジャニーズ以外の若手男性俳優をめぐる環境は地殻変動を起こし、その活躍の場は年々広がりを見せている。それ以前の1990年代は、恋愛ドラマが高い視聴率を記録していた。織田裕二や反町隆史、竹野内豊など、フジの月曜夜9時枠である「月9」ドラマに出演して注目を集めた俳優が多い(表1参照)。

2000年代に入ると一気に若返りが進む。ドラマ「池袋ウエストゲートパーク」の窪塚洋介、映画「ウォーターボーイズ」の妻夫木聡、「ごくせん」の小栗旬、成宮寛貴など、若手俳優の活躍が目立つ。イケメン俳優の登竜門となる平成仮面ライダーシリーズの第一作「仮面ライダークウガ」(オダギリジョー主演)が始まったのも2000年だ。

また、00年代(2000年からの10年)は上戸彩、井上真央、堀北真希、新垣結衣ら、若い世代の女優が主演級に成長して、相手役として男性俳優も存在感を増した。例としては、堀北真希が主演した2007年の「花ざかりの君たちへ」で小栗旬、山本裕典、岡田将生らが活躍。同年、新垣結衣が主演して興行収入39億円のヒットとなった映画「恋空」では相手役の三浦春馬が脚光を浴びた。

チャンスは広がるも狭き門

オーディション情報誌「Audition」編集部の高橋治氏は「21世紀に入って、男性が俳優になりやすい環境が整ってきました。以前はジュノン・スーパーボーイ・コンテストくらいしか、男性にとって芸能界を目指す入り口となる大きなオーディションはありませんでしたが、ワタナベエンターテインメントが2004年に『D-BOYS』のオーディションを始めて以降、スターダストプロモーションのように新人オーディションを開催する芸能プロが増えています。スターダストが始めた男性俳優集団『EBiDAN(恵比寿学園男子部)』も、新しい試みで注目です」と語る。

2012年11月に公開された三池崇史監督の映画「悪の教典」でキャスティングを担当するなど、映画のオーディションを通して多くの若い男優をこれまで見てきた、おおずさわこ氏は「ここ数年、女優がメインになる恋愛ものが減少し、逆に熱い友情ものや歴史もの、震災後は家族や仲間がテーマの映画など、男優メインの作品が多くなった」と話す。

とはいえオーディションの数が多く、CM出演のチャンスもある女優に比べると、男性の登竜門・出世コースは今も限られているのは事実。雑誌コンテストや特撮ヒーロー番組などの狭き門を勝ち抜いた次の段階にあるのは、学園ドラマ・映画となるケースが多い。

フジテレビ在籍時代に当時20代後半だった伊藤英明、オダギリジョーを抜てきして群像劇の連ドラ「天体観測」をプロデュースした、アットムービーの森谷雄氏は「群像劇や学園ドラマで、年齢が近い若い俳優たちと一緒に出演すると、切磋琢磨(せっさたくま)すると同時に、厳しい言い方をすれば、ふるいにかけられます。キャラクターがかぶっている俳優がいると意識して、自分がどう成長すれば、かぶらないかを考えるようになるなど、それらのドラマへの出演には大きな意味がある」と語る。

イケメンは20代半ばに転機

さらにここに来て、人気俳優にステップアップする道として注目を集めているのが、NHKのドラマだ。特に朝ドラの出演者からは、向井理、綾野剛、松坂桃李らが脚光を浴びた。特撮ヒーロー番組でお母さん世代の女性の人気をつかんだあとに、朝ドラ視聴者層である主婦などの女性のハートをつかむことが、人気俳優への最新の出世コースになったようだ。

特撮ヒーロー番組や学園ドラマで人気を得た若手俳優は、イケメン俳優と呼ばれることが多い。だが、この「イケメン」という言葉には、マイナスのイメージもある。「イケメンは、怖い言葉だと思います。見た目だけ…と捉えられかねない。芸能人だから、見た目がいいのは当たり前で、人間としての中身や演技の技術が必要だということを20代中盤までに気が付かないといけない」(アットムービー代表の森谷氏)

ドラマや映画への出演のほかに、最近はトーク番組のMCや旅番組のリポーターを務める若手男性俳優も増えている。「そうした番組でのトークを通じて、女性だけでなく男性にも好感を持ってもらうことが、男性俳優がもう一段階上に行けるかどうかの鍵を握る。今後は俳優だけをやっていては不十分で、いろんなことができるハイブリッドな俳優が必要とされる」(森谷氏)

キャスティングプロデューサーのおおず氏は次のように語る。「昔と違い、今は20代女優の恋愛相手の年齢幅が40代まで広がり、男優がメインで活躍できる時期が長い。だからこそ早々に飽きられたりイメージを固定化されたりしないように、所属事務所側は考えていく必要がある」

女優と比べて男性俳優が活躍する場は未成熟で、まだまだ"イス"が空いている印象がある。新しいスターを発掘して、どのように育てるか、所属事務所の戦略が重要になっていきそうだ。

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【ジュノンボーイと雑誌モデルは人気俳優の登竜門

 ファッション雑誌が主催するオーディションは、これまで数々の人気俳優を生み出し、既に芸能界への王道コースとして定着している。雑誌の専属モデルから俳優に転身するケースも多い。

雑誌発オーディションとしては、アイドル雑誌「ジュノン」が主催する「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」が代表格。開催25年の草分け的な存在で、最近の若手イケメンをけん引する山本裕典、白石隼也、三浦翔平も"ジュノンボーイ"出身者だ。

創刊26年の「メンズ・ノンノ」も、毎年専属モデルオーディションを行っている。こちらは、モデルとして活動することが大前提ではあるものの、ここ数年は、「またスターを出したい」(メンズ・ノンノの岩佐きぬ子編集長)との方向性で、芸能活動のバックアップを強化している。

2誌の中間的位置づけとして、松坂桃李、大東駿介らを生んだファッション雑誌「ファインボーイズ」の専属モデルオーディションがある。これは大手芸能事務所トップコートとタッグを組む。グランプリ獲得者は専属モデルとして活動するかたわら、トップコート主宰の養成スクールに特待生として入校する。

女性読者の目に多く触れる雑誌に出たり、モデルとしてファッションセンスを磨いたりすることは、俳優としても武器になる。ほかにも「ホットドッグ・プレス」からは瑛太や永山絢斗、「チョキチョキ」の読者モデル出身の千葉雄大など、雑誌発の活躍例は増えている。

(1)【ジュノン・スーパーボーイ】 読者が選ぶ、美男子の原石

ジュノン・スーパーボーイ・コンテストは、読者投票で選ばれる点が、大きな特徴だ。まず、書類と専用の携帯サイトで総計1万3000~1万5000人の応募が集まる。書類は編集部によって500~600人に残され、携帯サイトは会員の投票で80人が残る。その後、地方予選で絞られた100人前後が「ジュノン」に顔写真を載せ、50人、30人、10人と読者に選ばれていく。グランプリ、準グランプリなどが決まる最終選考会でも、読者が関わる。審査チームは、読者審査員50人、ゲスト審査員2~3人、編集長らで構成される。

「クラスメートや憧れの先輩を応援する感覚で、読者みんなで選んで送り出し、デビュー後も応援する。このスタンスは一貫しています。ビッグになって、誌面に戻ってきてくれればいい」(桜井克昌副編集長、以下同)。超激戦を勝ち抜いたミラクルボーイは、正統派美少年という点で共通している。

「『ジュノンボーイっぽい顔』などと言っていただくことがありますが、特に基準は設けていません。ただ選考はビジュアル重視なので、女の子の誰もが納得する、王道のカッコいい子に決まります」

受賞者はほぼ全員デビュー

ジュノンボーイのブランド力は年々浸透し、今や受賞すればデビューは確実。最終選考会には、多くの芸能プロの新人発掘担当者が訪れ、目を光らせる。

「8年前から、最終審査の会場にオーディエンスとして、200~300人の読者を招待し、ショーの要素を取り入れたんです。そこから反響が大きくなりました」

オファーのあった各事務所との個別面談を経て、受賞者は事務所に所属する。所属先は、各人に委ねているという。ほぼ毎年ジュノンボーイをスカウトし、所属に至る事務所もある。

「何人かに声をかける事務所さんが多いなか、"この子"と決めて1本釣りする事務所さんもあります。コンテストを重要な新人発掘の場と捉えてくださっており、その情熱は本人たちにも伝わると思います。それ以外の事務所さんでも、僕らより選考状況に詳しい方が多く、驚かされます」

今後は、ソウル、香港、台湾でそれぞれ予選を行うなど、アジア進出も視野に入れている。

(2)【メンズ・ノンノ専属モデル】 人気ファッションモデルから俳優への転身

「募集するのは、あくまでもモデルとしてきちんと服が着こなせる人」と岩佐きぬ子編集長は前置きしつつも、「モデルと俳優の垣根は、なくなりつつあります。昔のように、『メンズ・ノンノ』からスターを生み出すつもりでいます」と語る。

1980年代~1990年代前半は、阿部寛や大沢たかお、田辺誠一らの人気モデルが活躍する黄金時代だった。1990年代半ば~2000年代前半には、ハーフモデルが全盛となったが、ここ3~4年前から、「日本人モデルにまた注目が集まっている。だから、最近は意図的に、純粋な日本人モデルを専属で採用しています」(岩佐氏、以下同)。現在、専属モデルは、この秋4人を追加して計13人とかなり多い人数となった。

「今のファッション誌は、『見たい人がどれだけ出ているか』が読者を呼ぶカギになりますから、雑誌が抱えているモデルは重要です。女優の登竜門として定着した女性ファッション誌にならって、そこを強化していきたい」

専属モデルはファッションページへの登場はもちろん、「月刊モデル通信」といった各人の素顔やキャラクターが分かる連載に登場したり、グルメリポートをしたり、企業とのタイアップでフルマラソンに参加するなど、様々な経験を積む。さらに、モデル事務所に所属すれば、仕事の幅は広がっていく。

「いろんな経験をするなかで、デザイナーになりたい、カメラマンを目指すなど、クリエイティブな仕事に興味を持つ人が多くなります。俳優もその中の一つ」

最近では、映画「桐島、部活やめるってよ」で俳優デビューした東出昌大が「メンズ・ノンノ」出身。現役専属モデルで、ファッション界からの引きが強い柳(やなぎ)俊太郎は、浅野忠信や新井浩文らがいる事務所アノレに所属し、単館系映画やCMに出始めている。

「誌面を見た事務所側から声がかかることも多いです。モデルたちは学生がほとんどなので、学校の卒業が一つの節目になる。将来の道として俳優を目指す人には、事務所を一緒に探したり、サポートしています。何も知らずにポンと芸能界に入れられるよりは、じっくり道を見つけていける、それがメリットでしょうか」

(次回は12月3日掲載)

(ライター 高倉文紀、平山ゆりの)

[日経エンタテインメント! 2012年11月号の記事を基に再構成]

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