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全国調査で分かった、「お笑い芸人」の最新人気図

日経エンタテインメント!

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NIKKEI STYLE

 SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)時代になって浮き沈みが一層激しくなったといわれる芸能界。なかでもバラエティー番組で毎日見る「お笑い芸人」の人気はどうなっているのだろう。そこで日経エンタテインメント!が、全国の男女1000人を対象に、お笑い芸人の「一番好き」「2013年にブレイクした」「一番嫌い」を調査(調査時期:2013年11月7日~11月13日)。その結果を基に、彼らの人気動向を解説する。

【一番好きな芸人】 強さ健在のさんまに続き、有吉が大躍進

「好きな芸人」の1位は明石家さんま。その理由は「キャラクターが好き」(64.7%)がトップで、「ネタが面白い」がそれに続く(55.4%)。20代以下の男性を除くすべてのカテゴリーで首位という圧倒的な強さを見せた。

人気を支えるのは、58歳になっても衰え知らずのトーク力だ。生放送と収録ものに出演している姿を比べてみると、レベルの高さがよく分かる。どちらもほとんど変わらないさんまは、テロップや効果音に頼らず臨場感のある笑いをその場で生み出している。そんなハイクオリティーなしゃべりが幅広い層に受け入れられ、「好き」の首位独走を支えている。

2位は有吉弘行で、「キャラクターが好き」(81.5%)が一番の理由。2013年は冠番組が4本スタートと絶好調の1年だった。さんまとはダブルスコア以上の差だが、30代では、さんまが40票に対し有吉が25票と、その差は縮まっている。視聴者の思いを代弁するトークで笑いをとる有吉は、特に自身と同世代からの支持が高いことがアンケート結果からうかがえる。

3位の内村光良は、さんま、有吉と同様、「キャラクターが好き」(79.1%)が選ばれた理由のトップだ。ただし、2人と大きく異なるのは、司会・進行役(MC)を務めるバラエティー番組以外にスタジオコント番組(『LIFE!~人生に捧げるコント』BSプレミアム)を持っている点。1人で爆笑を生み出すというよりも、チームワークで笑いを築き上げていくタイプなので、どの番組からもやわらかい雰囲気が伝わってくるのが特徴だ。2013年にはMCを務める新番組が2本スタートしている。

●調査概要
現在活躍しているお笑い芸人の人気度を測る世論調査を実施。
[質問項目]編集部が抽出したお笑い芸人200組を対象に、「一番好きなお笑い芸人」「一番嫌いなお笑い芸人」「2013年にブレイクしたと思うお笑い芸人」について、当てはまる芸人をそれぞれ1組選択。併せて、その理由を各設問の選択肢(5項目)からいくつでも選んでもらった。
[調査方法]ウェブ調査、[実査期間]2013年11月7日~11月13日
[回答者]日経BPコンサルティング調査モニターより1000人が回答。男女は半々。20代以下14.7%、30代29.7%、40代29.6%、50代以上26.0%

ツッコミ型の司会者タイプが上位に並ぶ

上位のメンバーは、それぞれ冠番組を持ち、MCの立場でレギュラー陣やゲストとトークを繰り広げる面々が並ぶ結果となった。いずれも相手のボケをうまく拾ったりツッコんだりと、「気づき」のアンテナに優れた者ばかり。自らがボケたり、笑われる側のタイプは、7位に江頭2:50が入ったほかは、ほとんどついてきていないという状況だ。この傾向は昔から変わらないことから、お笑い界で好かれやすいのは「ツッコミ型の司会者タイプ」といえそうだ。

20位以内には入らなかった急上昇芸人の1人に30位の小籔千豊(こやぶ・かずとよ)がいる。小籔は『人志松本のすべらない話』(フジ系)などで披露したトーク力が買われ、最近は全国ネットのバラエティーでもひな壇で活躍する機会が増えている。

全体的には、ネタ番組やお笑いコンテストで結果を残した若手芸人が、「好き」でほとんど上位に入っていない。トーク番組全盛の今は、トークが面白ければ好かれる傾向にあるが、若手芸人はバラエティー番組で長くしゃべるチャンスがなかなか与えられないうえ、常に「若手」という立場でMCに接しなければならず、ツッコミ型の進行役としての役割自体を請け負うことができないためだ。ようやくその役割が与えられるころには30代半ばを迎え、若手とは呼びにくい存在になってしまう。番組の作り方や、好まれる番組ジャンルに変化が表れない限り、若手芸人がこのランキングで上位に食い込むのは厳しいのかもしれない。

また、今回の結果はお笑い界の最大勢力よしもと勢の落ち込みも目立つ。過去、上位にランクインしていた島田紳助を筆頭に、ダウンタウン、タカアンドトシ、ナインティナインらがランクダウンし、「他事務所連合」によるさんま包囲網ができあがりつつある。そんなさんまは、60歳で引退することも示唆しているだけに、2年後に訪れるかもしれないお笑い界の勢力図改編に向けた動きも気になるところだ。

【ブレイクした芸人】 有吉と大久保が若手を抑えて1位、2位に輝く

「ブレイクした芸人」の1位は有吉弘行。2013年のテレビ番組出演本数はバナナマン設楽、ハリセンボン近藤に次いで3位だったものの(2013年1~11月、ニホンモニター調べ)、冠番組が一気に4本スタートした。選ばれた理由は「テレビや雑誌などメディアでよく見るようになったから」(71.0%)が最も多く、「キャラクターがよくなった」(30.5%)、「ネタが面白くなった」(24.4%)と続く。ツイッターのフォロワー数は日本トップの280万人(2013年12月15日時点)にも上り、ネット利用者層からもその動向が常に注目されている。

有吉は2007年に『アメトーーク!』(テレ朝系)で品川祐に「おしゃべりクソ野郎」とあだ名を付けた通称「おしゃクソ事変」を機に、あだ名命名芸で再ブレイク。そこから6年たった今も鮮度を保ち続けているのは、トークがパターン化されていないためと考えられる。

先輩・後輩、事務所を問わず、どんなタレントとも組める全方位型で、その場その場で気の利いたコメントを瞬時に返せる有吉は、トーク番組全盛時代の今にベストマッチの芸人といえる。再ブレイク当初にゲスト出演していた番組で、確実に結果を残したことが、現在の勢いと活躍につながっているのも忘れてはならない。

2位は大久保佳代子。世代・性別で見ると20代以下女性でトップ、30代・40代男性で2位と、幅広い層に認知されている。準レギュラーを含めると11本のレギュラー番組を持っており、2013年4月には冠番組が2本スタートした。フジ系単発オムニバスドラマ『幸せになる3つの買い物』では初主演を務めたほか、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』でのワンポイント出演、『都市伝説の女』(テレ朝系)でのセクハラ上司キャラなど、女優としてもおいしい役どころを演じている。実生活でも「お持ち帰り」報道があったりと、常に話題を提供し続けたことが高いブレイク感につながったようだ。

若手のブレイク芸人は、キンタロー。が最高位

3位のキンタロー。は、前田敦子のモノマネで2012年末に彗星(すいせい)のごとく登場、2013年は年初めからロケットスタートを切った。社交ダンスの講師経験を生かしたキレのよいダンスと使い勝手のよいフレーズ「フライングゲット」を武器に、春先には各種PRイベントなど引っ張りだこに。世代・性別では30代と50代以上の男性で1位。ネタ番組の出演はもちろん、バラエティー番組での公開告白や『金スマ』(TBS系)の「社交ダンス部」への参加など、ことあるごとに注目を集めていた。その一方、アンケートでは「最初は面白いと思ったけれど、ネタが少なくキャラクターにも愛着を持てない」(30代女性)といった声も挙がっており、そろそろ次の一手を見せたいところだ。

続く4位はイモトアヤコ。それほど多くの番組に出演しているわけではないが、『世界の果てまでイッテQ!』(日テレ系)におけるインパクトと影響力が結果に表れたとみえる。登山企画は毎回高視聴率をたたき出し、8000メートル級の「ヒマラヤ・マナスル登頂SP」では20.8%(関東地区)の高視聴率を記録したのは記憶に新しい。

ここまでの上位4組は、いずれも「テレビや雑誌などメディアでよく見るようになった」というのが最大の理由で選ばれているが、異色なのは5位のどぶろっく。「ネタが面白くなった」(73.9%)が理由のトップで、ほかの上位芸人とは異なり、露出量よりもネタそのものの面白さが評価されている。彼らの十八番は、女性のなんでもない振る舞いを自分への好意だと勘違いする歌ネタ「もしかしてだけど」。昨年11月には初のアルバムをリリースし、ジワジワとブレイク感を浸透させている。

このほかには新しい顔ぶれとして、7位に飯尾和樹、9位にかもめんたるとハマカーン、12位にCOWCOWとバイきんぐ、14位にパンサーとデニスがランクインした。

全体を見てみると、大きく4つのグループに分けることができる。ひとつ目は有吉や大久保など、フリートークを武器にのし上がってきたグループ、2つ目は「フライングゲット」のキンタロー。や「ワイルドだろ~?」のスギちゃんら、キラーフレーズ(ギャグ)を持っているグループ、3つ目はハマカーンやバイきんぐら、お笑いコンテストで優勝したグループ、そして4つ目は『イッテQ』のイモトアヤコや『ロンドンハーツ』(テレ朝系)のパンサーら、人気番組の企画で一気に注目を高めたグループだ。

ルートは様々だが、傾向として見えてくるのはフリートークを得意とするグループは「好き」のランキングに名前が挙がりやすく、キラーフレーズとともに注目されたグループは「消える」に入りやすいということ。どんなルートからブレイクするにせよ、「好き」にランクインして芸能界で長く活躍するためには、やはりトーク力がなければならないことが、今回の結果から分かる。

また、コンテストで優勝したり活躍したりすると、必ず注目されるチャンスが訪れている点も今回のランキングで浮き彫りになった。業界では「バラエティー番組を1周する」という言い回しがあるが、大きな大会で活躍した芸人には各トークバラエティーに1度はゲスト出演する機会が与えられる。ここをクリアすると2周目、3周目と声がかかり、人気が定着、安定していく。タカアンドトシやオードリーは、優勝こそしていないものの、お笑いコンテストで注目されたのを足がかりに現在のポジションを築いた。今回このランキングに名前が挙がった芸人のうち何組が残れるのか。「ブレイク」というのはあくまでもスタート地点で、本当の勝負はその先にある。

【一番嫌いな芸人】 江頭2:50が圧勝、続く面々から見える傾向は……

「嫌いな芸人」の1位は江頭2:50。年代別に見ると50代以上の男性と、全世代の女性でトップとなっている。「キャラクターが嫌い」(63.1%)や「見た目が悪い」(52.4%)がその理由。「下品で見た目にも汚い」(50代女性)という意見がある一方で、「好き」では7位にランクインしており、「江頭2:50はテレビで見るキャラクターと、大川興業の舞台のキャラクターが全く違う。ぜひ舞台を見てほしい」(50代女性)という好意的な声もあった。

2位は前回(2011年)調査時にコンビで15位だったとんねるずの石橋貴明が、単独で大きくスコアを伸ばした。ビートたけしとタッグを組み、鳴り物入りでスタートしたバラエティー『日曜ゴールデンで何やってんだテレビ』(TBS系)が2クールで終了するなど、最近はヒット番組に恵まれていない。嫌いの理由としては「暴力や暴言、セクハラが過ぎる」(50代男性)といった声が目立つ。昔から変わらないやんちゃキャラに対する風当たりは思いのほか強く、30代・40代の男性では1位という結果になっている。

自身や家族の騒動も人気に大きく影響

3位は楽しんご。理由のトップは「キャラクターが嫌い」(70.4%)で、40代男性(3位)、40代女性(3位)と、40代を中心に彼の名前を挙げている。「最近の騒動を見ていると、楽しんごは深く反省する必要があると思う」(20代男性)といった声があり、このところで報じられているネガティブな話題が上位にランクインした要因だ。

ほかには、ピース綾部、品川祐、キングコング、カラテカ入江、エド・はるみといった面々が入った。自身や家族の騒動が影響したとみられる者もいれば、「テレビに映っていないときに態度が悪い」「生理的に受け付けない」という手厳しい理由で名前を挙げられる芸人もいる。

年代別では、20代以下男性で明石家さんまがキングコングと山里亮太と同率で「嫌い」のトップに入っている。親しい後輩芸人から「若」と慕われているさんまも現在は58歳。若い世代の支持が得られにくくなっているのだろうか。

こうして見ると、暴力的に見えたり、世間を騒がせがちな芸人が嫌われる傾向がある。なんでもネタにできるのが芸人の強みとはいえ、芯の部分では真面目で道徳的な人物像が求められるのが今の時代なのかもしれない。

(ライター 遠藤敏文、木村尚恵  写真 辺見真也、中村嘉昭、アライテツヤ、村上厚志)

[日経エンタテインメント! 2014年2月号の記事を基に再構成]

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