40代、50代女性の5割「離婚を考えることがある」熟年離婚「私の選択」(1)

年代で異なる離婚への動き

彼女のもとに相談に来る女性で一番多いのは30代、次いで50代、60代、そして40代と続きます。

40代は子どもが高校や大学に通う年齢になり学費がかかります。また、離婚が子どもの就職に不利に働くと考える向きもあるようです。

一方、「母としての責任」を終えた妻たちは行動的。「50代や60代の方には、ドライに離婚を進める人が少なくありません。おそらく早めに決断し、10年、15年と準備していたからでしょう」。

池内さんが変化を感じるのは、離婚の理由。3大理由といえる浮気・借金・暴力は、かつては夫側が起こすケースがほとんどでした。しかしここ5~6年で、妻の浮気、妻の借金による自己破産、さらに妻から夫への暴力が増えているといいます。

【離婚経験者】

「離婚したことを後悔している」と答えた人に理由を尋ねると、経済面や一人で生きていくことへの不安のほか、「もっと努力すれば解決できた」との声も

けれどトップはやはり、「性格の不一致」。夫婦という狭い世界だけにとらわれると、相手の欠点ばかりが目につき、自分だけが被害者のように感じてしまいがちです。池内さんは「本を読んだり、様々な活動に参加していろいろな人に出会ったりなど、広い視野を持つことも大事。その経験が、夫婦関係を冷静に見つめ直すときに必ず役に立ちます」とアドバイスします。

幸せになろうと決断した結婚が、必ずしも思惑通りにならないように、離婚もまた、うまくいく場合と、悔いが残る場合があります。本誌が実施したアンケートでも、離婚経験者からは、「離婚してよかった」という声が多かったものの、「離婚して後悔している」という声も聞かれました。離婚を考えたとしても、相手に伝えるのは、必ず熟慮したあとで。「いったん離婚の意思を伝えてしまうと、元の関係に戻ることは難しくなります」と池内さん。

また本当に離婚を考えるなら、応援してくれる人の存在も重要です。悩みを聞いてくれる友人も大切ですが、子どもはもちろん、実家の両親や兄妹は心強い存在。離婚に備えてというのではなく、日ごろから関係を大切にしたいものです。

最後に問われるのは、当事者の覚悟です。「離婚するにせよ、結婚生活を続けるにせよ、40代からは、覚悟と努力をしなければ幸せにはなれません。そして選択するのは、夫でも子どもでもなく、自分自身なのです。

(次回は10月27日掲載予定)

(ライター 中津海麻子、構成 日経ヘルス プルミエ 村上富美)

[日経ヘルス プルミエ2010年11月号]

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