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消えゆくパソコン、クラウドやモバイルが「役割」吸収 生まれ変わるPC(前編)

2014/6/2

日経パソコン

スマートフォン(スマホ)やタブレットの普及によって、いつでもインターネットに接続でき、あらゆる情報を入手できるようになった。モバイル機器を手にしながら、「もうパソコン(PC)は必要ないのではないか」との疑問を抱いている人も多いだろう。実際には、従来のアプリやデータの互換性を維持するため、パソコンが即座に使われなくなることはない。ただ、モバイルや通信技術の進化と融合しながら、パソコンは大きく変貌していく。数年後には、現状のパソコン像は消え去り、全く新しい姿に生まれ変わっているはずだ。

ここ数年で急速に普及したスマホとタブレットによって、ネット上の情報を見るためのユーザーの利用スタイルは大きく変化した。肌身離さず持ち歩き、家の中でも移動中でも気にせず使えることから、一日の中でモバイル機器を利用する比率は高まっている。業務効率化のために、スマホやタブレットを導入する企業もますます増えている。国内を代表するメーカーだったソニーも、パソコン事業からの撤退を決めた。

パソコンはその役目を終え、消えてしまうのか――。統計データを見ると、少なくとも今後数年はそうならないだろう。調査会社IDC Japanによると、2013年の国内パソコン出荷台数は1562万台。2014年予測はWindows XPサポート終了の反動などで1344万台と大幅に減る。ただ、その後はほぼ横ばいで2018年予測でも1351万台を維持する。

一方のタブレットは2013年の792万台から2018年は1020万台に増えるが、パソコンの台数は超えないという見通しだ。「ユーザーがパソコンを利用する時間は減っているものの、文書作成など生産性を発揮する業務にはパソコンが依然として必要とされる」(IDC Japan)ためである。

■モバイルとの融合で進化

パソコンの登場から30年余り。ネットの登場やモバイル時代の到来という変化を通し、最新の技術を取り入れながらパソコンは進化を続けてきた(図1)。パソコンは現状の姿を保ったまま消えるのではなく、モバイル機器や高速通信、さらなる新技術と融合し、今までと全く異なる姿に変貌していくだろう。

図1 「パソコン」の次は「インターネット」、そして「モバイル」とIT業界の推進役は時代によって遷移してきた。今後はこれまでに培われた小型のハードウエアや通信の技術を組み合わせた新しいタイプのコンピューターが登場することで、さらなる変革の時代を迎えるだろう

例えば、従来は仕事でパソコンを使う際には、マイクロソフトのWindows上でOfficeなどのアプリを起動するのが一般的だった。今後はOS(基本ソフト)にかかわらず、Webブラウザー上であらゆる仕事をこなすようになる可能性がある。キーボードやマウスではなく、体のジェスチャーで快適に画面を動かせる新しい操作方法も登場するだろう。

機器の小型化が進み、ユーザーの体に装着するコンピューターが広がっていくかもしれない。IT(情報技術)の進化はどこに向かうのか。以降では、ユーザーに与える影響と併せて探っていく。

■Win8/8.1のユーザー比率は10%

ビジネスの現場で高いシェアを持つWindowsは、多くの企業にとって事業の継続に不可欠なツールとなっている。早々に置き換えることは難しく、Windowsが急激に衰退するとは考えにくい。

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