家計を管理するためには、まず客観的な尺度で現状を把握することが重要になります。そこで今回は家計の「格付け」について採り上げます。家計簿でつけるようなデータを基に、わが家の家計がどの程度のレベルにあるのかを確認しましょう。毎月続けると、どの程度改善したかが分かるので、節約する励みにもなりそうです。
家計簿はつけるだけでは意味がない。分析して初めて弱点が見えてくる。まずは自分の家計を「格付け」してみよう。あなたの家計はどのランクだろうか。
労働組合シンクタンクの生活経済研究所長野で事務局長を務める塚原哲さんは、セミナーで「家計の格付け」診断を実施している。標準的な世帯の評価はおよそBaa3~A1。塚原さんが講演した全国の大手企業労働組合員(合計585名)の平均は「Baa2」だったという。
家計の格付けをするには、次のような手順で進める。まず今月の収入や支出、資産残高などのデータを把握。それを基に「家族1人当たりの資産」など、格付けのために必要な指標を計算する。
これで必要なデータはそろった。格付けを判定する際には、先ほど計算したA~Cの指標と、最初に記入した「2 今月の支出」と「3 資産残高」を用いる。