N
マネー研究所
日経マネー 特集セレクト

2013/9/25

日経マネー 特集セレクト

この制度、仕組み自体は分かりやすいが、利用の際の注意点はいくつかある。贈与する側が特に考えなければいけないのは金額だ。

計画的な贈与が必要

例えば、贈与する金額が多過ぎると、孫が30歳になるまでに使い切れない可能性がある。その結果贈与税の負担が生じると、祖父母への感謝の気持ちも薄れてしまうだろう。現在の利用者も最大の1500万円ではなく、500万~600万円預ける人が多いという。孫の年齢を考慮し、実際に教育費を支払う親と相談してから金額を決める必要がある。

子や孫が複数いるときも要注意。優秀な1人の孫だけに贈与したり、1人の子の孫だけに贈与したりすると、祖父母が亡くなったとき、相続でトラブルが起きそうだ。

かといって、孫全員に平等に贈与するとなると金額がかさむ。それによって祖父母の老後の生活資金に不足が生じるようでは困る。一旦贈与したものは取り戻せないので、誰にいくら贈与するかは慎重に決めなければならない。

教育資金贈与非課税制度の注意点と、手続きに必要なもの

非課税でないものに注意

一方、贈与を受ける側には特にデメリットはない。ありがたく贈与を受ければいいのだが、実際にお金を引き出す場合、非課税となるものとならないものの線引きが細かい点には注意したい。

1500万円までの非課税対象となるのは学校等に直接支払う費用。重要なのは「学校等に」と「直接」という2つの条件を満たす必要がある点だ。教科書の代金や修学旅行の費用を学校に直接支払う場合は非課税でOKだが、それを業者に払う場合、「業者を通じての購入を学校が保護者に書面で依頼して」いれば500万円までの非課税対象となり、そうでなければ非課税にはならない。例えば、習字の授業で使う筆を、学校を通して、あるいは学校指定の業者から買うのはOKだが、町の文房具店で買ったらダメというわけだ。

従って贈与されたお金はあまり細かいものでなく、学校の授業料など明らかに教育資金と分かる、まとまった金額の支出に充てるのがいいだろう。

近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし
近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし