家庭用4Kカメラの実力 4Kスマホと画質勝負

ソニーは2013年11月、家庭用としては初となる4K対応のビデオカメラ「FDR-AX1」を発売した。図1のように、「業務用ビデオカメラ」のような外観をしているが、家庭用という位置づけである。

図1 家庭用では初となる4Kビデオカメラ「FDR-AX1」(左)。右はその仕様

スペックを見ると、家庭用ビデオカメラとしては比較的大きいレンズや本格的なマニュアルなど、上級者向けを意識した製品となっている。しかし、内蔵する撮像素子のサイズは「1/2.3インチ」が1個と意外に小さい。このサイズは一般的な家庭用ビデオカメラと同等である。

ソニーは4Kカメラの記録フォーマットとして、プロ向けの「XAVC」と一般消費者向けの「XAVC S」という2種類の規格を開発している。今回のFDR-AX1は、XAVC Sに対応した初の製品となる。

「解像力」の高さが魅力

そもそも4K(Kはキロ=1000)とは「4K×2K」の略で、フルHD(1920×1080画素)の4倍の解像度を持つ画像フォーマットのことである。4Kの最大の売りは、緻密な画質、つまり「解像力」にある。

最近では家電量販店などの店頭でも「4Kテレビ」が目立つようになってきた。個人向けのカメラでも、アクションカメラとして人気の「GoPro」(米Woodman Labs)、さらにスマートフォン(スマホ)「GALAXY Note 3」(韓国サムスン電子)が4Kに対応している。

しかし、これらの4Kカメラは記録フォーマットこそ4Kだが、実際の解像力は十分に高いとは言えない。ビデオカメラとして初めて4Kに対応したFDR-AX1は、こうした“お手軽4Kカメラ”とは一線を画す。FDR-AX1は約38万円という価格に見合う価値はあるのか。今回、FDR-AX1の実力をテストし、GALAXY Note 3が搭載する4Kカメラと比較した。

解像度チャートの見方

テストには、「ISO12233解像度チャート」を利用した(図2)。この画像を実際に撮影して、どこまで細かい部分まで表現できるか「真の解像力」を目視でチェックする。

図2 解像度チャートで「真の解像力」を測る。一般的な家庭用フルHDカメラは、「8」のあたりが限界。それ以上細かい部分は、ぼけてしまい、線が分離して見えない。放送局用のフルHDビデオカメラは「10」が限界。4Kカメラは、縦方向の解像度がフルHDの2倍であり、高価な放送局用4Kビデオカメラは、「20」の部分まできっちり表現できる。なお、日経パソコン誌の印刷では「20」のところまで線が分離して見えないが、実際のチャートではしっかり分離している

まず、解像度チャートの見方を簡単に解説する。このチャートにはさまざまな数値や線が描かれているが、見るべきところは一つ。中央少し右上の赤で囲った、6~20の数値が振ってある個所である。ここには縦線が9本並んでおり、下に行くにつれて線の太さと間隔が狭くなっている。解像力が高い高画質のカメラほど、線の下の方まできちんと分離して見える。

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