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東京ふしぎ探検隊

全国地下街巡り、直線距離なら札幌が日本一 東京ふしぎ探検隊(番外編)

2011/5/23

■雪国ゆえの快適追求

それにしても、なぜ2つの地下空間を結んだのか。札幌市に尋ねると「天候や季節に左右されないバリアフリーの空間で都心の回遊性を高める」(交通計画課)との答えが返ってきた。札幌は世界的にも積雪が多い都市で、地下道なら快適に移動できる。

実際に歩いてみた。以前からある地下通路は途中に階段のあるところもあるが、新しくできた「駅前通地下歩行空間」は一切段差のないまさにバリアフリー。人通りも北の端の地下鉄さっぽろ駅から大通まで途切れなかった。ベビーカーや車いすの利用者も少なくない。同空間は広さも特徴だ。長さは約520メートル。幅は最大で36メートル、最小でも20メートルある。中央の12メートルが歩行空間。直線日本一だけあって、歩く人が点になって見えなくなるまで見通せる。

にぎわう札幌駅前通地下歩行空間。天井からは太陽の光が差し込む

ちなみにこの地下道は法的には、道路法上の「道路」にあたる。管理者は地下通路の上を走る道路の管理者によって決まっており、道道18号の下にある札幌駅側は札幌市、国道36号の下にある大通公園側は国(北海道開発局)が管理している。通常、「道路」は営業活動やイベントなどに制約があるが、両側を市の条例で「広場」とし、イベントスペースや休憩スペースなどに使えるよう整備したという。記者が歩いた日は生花店や観光案内でにぎわっていた。



大通駅とすすきの駅の間は地下街「ポールタウン」になっている

一方、それより南にある大通~すすきの間は「道路」ではなく、「地下街」(名称は「ポールタウン」)という。なぜ、新しく作った「駅前通地下歩行空間」も地下街にしなかったのだろうか。地下街はテナント収入で建設費を回収するのが基本。「駅前通地下歩行空間」は「新たな整備で建設費が高く、地下街としては採算が合わない」(札幌市)と判断したそうだ。



■地上に比べて5分の時短効果

直線区間の南端は地下鉄すすきの駅の改札口

北の端から南の端まで所要時間は14分56秒。同じ経路を地上も歩いてみたが、20分10秒かかった。地下通路も人が多くそんなに速くは歩けなかったが、信号がない分だけ、短い時間で到着できた。

札幌都心では今回歩いた南北の直線地下通路のほか、東西にも地下鉄東西線の大通~バスセンター前の両駅を結ぶ地下通路がある。全体では「地下鉄コンコース、地下街、地下歩道など約6キロメートルの地下空間がある」(札幌市)そうだ。さらに今回歩いた駅前通地下歩行空間の東側を平行に通る「西二丁目地下空間」の整備などが検討されている。北国ならではの地下空間の発展が今後どうなるか、興味深い。

(電子報道部 宮坂正太郎)

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