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ネット広告の怪 他サイト閲覧履歴が漏れているのか ネット怪現象の真実(下)

2014/7/8

日経パソコン

購買サイトなどで眺めたことのある商品が、なぜか別のサイトのバナー広告に表示される。知人の悪口をSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に書き込んだら、バレてしまった――。パソコンやネットを利用すると、ユーザーが気付かぬうちに、複数の機器やサービスが勝手につながり、個人情報や各種データをやり取りしていることがある。「ネット怪現象の真実」の後編では、便利なアカウント連携の落とし穴や怪現象について解説する。
図1 ネットサービスの中には、運営企業が用意するアカウントではなく、他社のアカウントでログインできるようにしているものが少なくない(左)。自社のアカウントと他社のアカウントを連携させられる仕組みを設けているサービスもある(右)

通販サイトやSNSのサイトなどで、自前のアカウントではなく、Facebook(フェイスブック)やGoogle(グーグル)などのアカウントでログインできるようにしているのをよく見かける。そのサイトと別のサービスのアカウントをひも付けているケースもある(図1)。こうした、異なるサービスのアカウントを連携させる動きが、ネット上で広がっている。

1つのアカウントで複数のサービスを使えれば、「ユーザーが管理しなくてはならないアカウントが減る」(アカウント連携に必要な技術の普及促進に取り組む、OpenID ファウンデーション・ジャパンの工藤達雄事務局長)というメリットがある。利用するアカウントが少なければ、IDやパスワードを忘れる可能性も低くなる。複雑なパスワードを設定できるので、安全性も高まる(図2)。

図2 アカウント連携には、ユーザーが管理するアカウントを減らせるなどのメリットがある。一方で、安易に連携させると、不適切な情報発信をしてしまうなどの危険が生まれる

1つのサービスに別のサービスのアカウントを登録しておくと、より便利になることもある。例えばYahoo!JAPANでは、Yahoo!JAPAN IDでログインし、Facebookのアカウントを追加登録することで、Facebookの新着情報をYahoo!JAPANのWebページ内で確認できるようになる。

ただし、安易なアカウント連携には危険もある。

■書き込んだ悪口が本人の目に触れる

その一つが、意図しない情報を発信する恐れがあること。複数のSNSを連携させると、1つのSNSへの書き込みが、別のSNSにも自動的に投稿されることがある。一度に複数のSNSに投稿できるため便利だが、理解不足のまま使うとトラブルを招く。

例えば匿名で使っているTwitter(ツイッター)のアカウントを、Facebookの実名アカウントと連携させた場合だ(図3)。Twitterへのツイート(つぶやき)が、そのままFacebookにも投稿されてしまう。匿名だと思ってTwitterに会社の上司などの悪口を書き込めば、Facebook上で本人の目に触れかねない。

図3 TwitterとFacebookのアカウントを連携させると、Twitterでの投稿がFacebookにもそのまま投稿される。Twitterに匿名でアカウント登録をし、誰にも知らせずに使っていた場合でも、投稿がFacebookにも公開されて知り合いに読まれてしまう恐れがある

意図せず勧誘メールを送ってしまうこともある。典型例が、Facebookの「友達を検索」機能。自分が使っているメールサービスのアドレス帳の情報から、Facebook上の知り合いを見つける機能だ。例えばここでOutlook.com(Hotmail)のメールアドレスを入力すると、HotmailとFacebookが連携し、Hotmailのアドレス帳の情報がFacebookに渡される(図4、図5)。

その結果、アドレス帳に登録している人に、Facebookへの勧誘メールが送られる(図6)。

[左上]図4 Facebookの「友達を検索」機能で、自分が使っているメールアドレスを入力。ここではOutlook.com(Hotmail)のアドレスを入力した。「Facebookを利用していることを知り合いに知らせる」にチェックが入った状態のまま「友達を検索」をクリック [右上]図5 Hotmailのアドレス帳の内容がFacebookに渡される [右下]図6 Hotmailのアドレス帳に登録していた人たちに、Facebookへの勧誘メールが送られる

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