あのタレントの稼ぎはいくら…最新ギャラ相場日経エンタテインメント!

【音楽制作のギャラ】 制作費は大幅減の250万円、仕事が減ったミュージシャン

最後は音楽業界。CDを制作するレコーディングのギャラの仕組みを某レコード会社のベテランディレクターE氏に話を聞いた。

音楽業界の不振が続いているなか、CDの制作費も下がっているのではないだろうか。「私が入社した20数年前だとアルバムの制作費が2000万円、シングルが250万円ぐらいが平均でした。現在は平均的な中堅アーティストでアルバムが250万~300万円。昔のシングルの制作費でアルバムを作っている計算です。セールス10万枚以上のトップクラスでも、制作費は800万~1000万円程度です」。

しかしこの制作費の減少は、CDが売れないことだけでなく、レコーディングスタイルの変化によるものが大きいそうだ。「コンピューターや機材の進化により、生楽器を使うことが減り、スタジオ代も大幅に削減されました。例えばバンドでも昔なら大きなスタジオを借りて、メンバーがそろって曲作りや演奏をしていましたが、現在はメンバーが個人ごとに自宅や小スタジオで録音した音源を送って、エンジニアがそれを自宅スタジオで仕上げる。大きなスタジオを使うのは最後にメンバーが集まり仕上がりを確認するときだけという場合も多いです」。

楽器は違ってもギャラは同じ

制作環境が変化するなかで、レコーディングにかかわる人たちのギャラはどうなっているのか。

スタジオミュージシャンはテクニックやキャリアによって開きがあり、相場は時給5000~3万円。この金額はギター、ベース、ドラムなどの楽器によって差は無いそうだ。レコーディングに呼ばれる機会は年々減っており、かつてのように1日に3スタジオを掛け持ちして年に数千万円を荒稼ぎすることは難しくなっている。

弦楽器の演奏を入れる場合は、バイオリンの場合で時給8000~1万円。コンサートマスター級の人で2万円が相場となる。

アーティスト自身はレコーディングに対するギャラはゼロ。CDが売れればアーティスト印税や、著作権印税が得られる仕組みだ。プロデューサーの場合は、レコード会社から制作費を丸投げされて、その中から自分の取り分を得るパターンと、プロデューサー印税として売り上げの1~2%を得るパターンと、両者の複合型があるそうだ。現在の音楽制作において重要性が増しているレコーディングエンジニアは、1曲あたり平均20万~30万円。トップクラスの人だと40万~50万円を得ている。

ちなみにE氏のようなレコード会社のディレクターのギャラは、いったいいくらなのだろうか。「給料制なのでギャラはゼロです。ただ最近は年俸制の契約社員も増えており、ヒットが出れば大きく金額は増えますが、失敗すれば1年で契約終了と厳しい時代です」。

(日経エンタテインメント!編集部)

[日経エンタテインメント! 2014年5月号の記事を基に再構成]

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