「すり減らない」働き方をするために

2013/10/21
長時間労働が当たり前になっている日本の職場。消耗し、疲れ果てて「もう続けられない!」と退職する人は珍しくありません。退職はしないまでも、「いつまで今の働き方を続けるんだろう?」と不安に思っている読者も多いのではないでしょうか。社会の変化と自分の中長期的なキャリアを見据えて個人が努力しないといけない時代、私たちはこれからどうすればいいのでしょうか? 今回は「働き方」について鋭い考察を続ける人材コンサルタントの常見陽平さんに聞きました。

今は“働き方の過渡期”です。“ノマドワーカー”とか、“マイクロ起業”など新しい働き方の概念がどんどん出てくる一方で、これまでスタンダードだった“正社員として働く”という形も依然として存在しています。

新しい働き方が出てきていると言われても、そう誰でも飛び込めるわけじゃない。働き方は、今後10年、20年で間違いなく大きく変わっていくでしょうが、今はまだその形自体が混沌としています。どんな大企業であっても“一生安泰”とは言い切れません。その意味で、社会の変化と自分の中長期的なキャリアを見据えて個人が努力しないといけない時代だと言えます。

今年に入ってから、ジャーナリストの白河桃子さん、社会学者であり詩人の水無田気流さん、ライターの西森路代さんらとともに女性の働き方について考えるイベント「日本女子学サミット」を3回行ったのですが、いずれも満員となりました。女性は結婚や出産、介護などライフステージの変化で働き方を見直さざるをえなくなるケースも多く、それだけ“働き方”に関心を持っている人が多いのでしょう。「モヤモヤ感、怒りを代弁してくれた」と好評でした。

これは最近聞いた話ですが、正社員の女性が結婚や出産のタイミングで会社を退職すると、同期の女性社員たちから立て続けに「話を聞かせてほしい」と連絡が入るそうなんです。

日本は相変わらず長時間労働が蔓延(まんえん)している職場が多く、「いつまで今の働き方を続けるんだろう?」と不安に思っている人が少なくありません。みんなで一緒の働き方を続ける時はいいけれど、その働き方から抜け出す人が出始めると、ひるがえって「じゃあ、私はどうするんだろう?/どうしたいんだろう?」と考えさせられるわけですね。

実際、今は正社員も派遣社員も大変な時代です。私が「とらばーゆ」という雑誌を作っていた2001年頃、メディアのメッセージは「派遣社員になれば幸せになれる」というものでした。

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