働き方・学び方

定年世代 奮闘記

孫や妻を喜ばせたい オヤジの料理これからも 定年男子の料理教室

2012/5/26

月1回の料理教室通いは半年を越えた。料理を学ぶこと以外に、同年輩の料理仲間と顔を合わせ、雑談することも楽しみの一つだ。半年前は見ず知らずの無愛想な親父集団だったのが、この時期になると、すっかり打ち解けてきた。

■「味の研究」と称し仲間と居酒屋へ

料理仲間との共同作業は楽しい(東京都町田市)

どうやら、食べ物、料理の会話は、その場を和やかにして、人と人との距離を急速に近づける効果があるようだ。初心者同士だと、気軽に失敗を笑いあったり、教えあったりできるから、なおさら和気あいあいとなる。

教室へは、生徒の多くが定刻の20分ほど前にはやって来る。エプロン、三角巾など用意万端整えて席に着くと、授業開始までの時間を惜しむように、この1カ月間の自宅での体験談が飛び交う。「前回習ったハヤシライス、作ってみたら孫に大うけだった」「大根のサラダはうまくいかなかった。買った大根が悪かったのだろうか」といった具合だ。

家庭菜園で取れすぎた野菜の扱いを相談する者もいる。春先には野菜の高値が話題になった。誰かが「最近、出来合いの総菜や弁当の味を濃く感じる」と料理を始めてからの味覚の変化を話すと、「私もそうだ」と合いの手が入る。

腕前も徐々に向上(東京都町田市)

中には、夕方に再集合し、「味の研究」と称して居酒屋へ向かう相談を始めるグループもある。

横浜の教室に通う小宮山孝平さん(69)もそんな料理仲間の1人だ。エンジニアリング会社などに勤めた後、2年前に退職。半年前から、奥さんの勧めで通い始めた。料理はしたことがなかったが、今では「妻の助手ぐらいは務まるかな」と笑う。

「なぜか、自分で作るとおいしく感じる。達成感が食欲を刺激するのかもしれない」と言う。さらに「食べ物の大切さ、料理を作る人の大変さが少しは分かった」と奥さんへの感謝も口にする。

昨年、電機会社を退職した渡辺俊喜さん(64)は、50歳代初めの単身赴任時に多少は料理をしたことがあった。定年を機に、「基本から学んでみよう」と思い立って受講した。遊びに来た孫に「おいしい」と喜ばれるのが楽しみだ。

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