上野・西郷さん銅像下に新グルメスポット「UENO3153」

2010年の解体以来、長く工事中だった上野駅・不忍口前の「西郷会館」が新たなグルメスポット「UENO3153(うえのさいごうさん)」として生まれ変わった。グランドオープンは2012年9月15日。事業主である上野広小路商業協同組合が東京都から土地を借り上げて再開発し、地元の商店などが運営している。

屋上の地続きに上野公園のシンボル・西郷さんが

上野駅・不忍口の目の前にある「UENO3153(うえのさいごうさん)」。駅前の中央通りに面した建物の外観は全面ガラス張りの壁面に観葉植物を植栽、近代的かつ癒やしを意識したイメージ

建物は地下2階~地上3階の5フロア。傾斜地に建っているため、駅側から入って4階の屋上に出ると、地続きで上野公園。目の前には西郷さんの銅像があるという、ちょっと不思議な感覚が味わえる。西郷さんの銅像とスカイツリーが一度に見渡せる屋上テラスは、緑豊かな上野公園にとけこむような、庭園風のしつらい。この庭園は島津家の19代当主・島津光久が造園した別邸・仙厳園をイメージし、鹿児島から取り寄せた植物が植えられているとのことだ。

この「UENO3153」がほかの商業施設と一味違うのは、隣接している上野公園の景観に配慮をしていること。上野美術館裏手にある屋上テラスからも入ることができるが、目立たないので気つかずスルーする人もいるかもしれない。

上野公園側から入る場合の屋上テラス。周囲の景観となじんでいて、あまり目立たない

しかも定番の観光スポットである上野公園に新たな魅力を加える試みも行っている。その象徴が西郷隆盛像のライティングだ。西郷さん像の周囲はこれまで外灯が1本あるだけで、日が落ちると薄暗かった。「夜の西郷さんも楽しみたい」との要望が多かったことから、沖縄県の首里城などを手がけた照明デザイナーの近田玲子氏と東京芸術大学彫刻家の深井隆教授に協力を求め、ライトアップ・プロジェクトを進めてきたという。日没から公園の閉園時間の午後11時ごろまで、9月13日から年間を通してライトアップされる予定だ。

屋上の壁面には、縦2.4メートル、横4.8メートルの巨大な精密タイル画が常設展示。国立国会図書館のデジタル化資料「東都名所 上野東叡山全図」(江戸期)と「東都名所之内上野山内一覧之図」(明治期)を許可を得て複製しタイルに焼き付けたもので、60センチメートル四方のタイルを縦に4枚、横に8枚つなぎ合わせている
高さ12メートルのポールを建て、その先端部分から約10メートル離れた西郷像に向けてライトアップ。時間によって色みを変える演出。刻々と表情が変わるドラマチックな西郷さんに出会えるスポットになりそうだ
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