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2013/4/20

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淡路町駅に近いワテラス

南東から見たワテラスの外観。2棟の間の地下に東京メトロ丸ノ内線が走る。右奥方向に延びるのが中央通り(写真:澤田 聖司)

一方のワテラスは高さ約165mのタワー棟と約70mのアネックス棟をアトリウムでつないだ複合施設だ。タワー棟は地下3階、地上41階建て。低層階にホールなどのコミュニティー施設、中層部にオフィス、高層部に住居を配する。アネックス棟は地下2階、地上15階建てで、低層部に商業施設、中層部にオフィス、最上部2フロアに学生専用の賃貸住宅を設けた。延べ面積は約12万9000平方メートルだ。

建設地付近は、江戸時代には武家地と町人街の境目に位置した。明治から昭和にかけて東京の中心地として栄えたものの、高度経済成長期に空洞化が進んで夜間人口が減少。1993年には千代田区立淡路小学校が近隣の小学校と統合して96年に移転した。ワテラスはその跡地を使った約1万平方メートルの敷地に建てた。

事業主は地権者、安田不動産、東急不動産、東京建物などで構成する市街地再開発組合。設計と監理を佐藤総合計画が、施工を大成建設が担った。

ワテラスの南側には、再開発前にあった区立淡路公園を一体的に再整備する。

ワテラスアネックス棟の中央通り沿いに設ける商業施設。スーパーマーケットなどの生活利便施設が入る(写真:日経アーキテクチュア)
敷地の南側に区立淡路公園をワテラスと一体的に再整備中だ。敷地の西側(手前)は台地に向かってせり上がっている(写真:日経アーキテクチュア)

安田不動産が地域交流をバックアップ

一般社団法人淡路エリアマネジメントの堀田康彦理事。4月11日の発表会で「再開発がゴールではない。人情や情緒を引き継いでいきたい」と語った(写真:日経アーキテクチュア)

ワテラスの大きな特徴は、元住民や地元をよく知る企業が、竣工後も継続して地域に関わっていく点にある。そのための運営組織を法人化した点も珍しい。

再開発組合とその一員である安田不動産が2012年12月、一般社団法人淡路エリアマネジメントを設立した。再開発組合が約20年分の活動資金を拠出して、地権者でもある安田不動産グループが人員を派遣する。淡路エリアマネジメントは地域に密着した各種のイベントを仕掛けていく。

アネックス棟の最上部2フロアに学生専用賃貸住宅「ワテラススチューデントハウス」を36戸設置した。周辺には日本大学や明治大学をはじめとして数多くの大学・専門学校が立地している。相場の約7割という格安の家賃で貸し出す代わりに、地域活動への参加を義務付ける。活動内容に応じてポイントも付与して、年間12ポイント以上を契約更新の条件とする。淡路エリアマネジメントが運営に当たる。

学生専用賃貸住宅「ワテラススチューデントハウス」の居室。木のぬくもりが感じられる内装(写真:日経アーキテクチュア)
スチューデントハウスがあるエリアには壁画が描かれている。3月の取材時には作業中だった(写真:日経アーキテクチュア)

ワテラス
住所:東京都千代田区神田淡路町2-101、103、105
敷地面積:約1万416m平方メートル(北街区)
延べ面積:約12万9000平方メートル
容積率:約990%
階数:地下3階・地上41階(タワー棟)、地下2階・地上15階(アネックス棟)
高さ:約165m(タワー棟)、約70m(アネックス棟)
事業主:淡路町二丁目西部地区市街地再開発組合
設計・監理:佐藤総合計画
施工:大成建設
施工期間:2009年11月~2013年3月
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