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「足底腱膜炎」に新治療 体外衝撃波で痛みを取る

2014/6/29

日経メディカル
腱・靱帯付着部など、整形外科での治療分野の痛みに、「体外衝撃波」を利用した治療が普及してきた。2012年からは、足のアーチを支えるかかとの腱組織が変性や炎症を起こす「足底腱膜炎」に対して、体外衝撃波治療(ESWT)が保険適用となった。これまで手術しか選択肢がなかった患者の痛みが大幅に軽減するといった効果を上げている。

かかとが痛い、肘が痛い、膝が痛む──。こうした整形外科領域における腱・靱帯付着部の痛みに、尿路結石の治療でおなじみの体外衝撃波を利用した治療が普及してきている。

保存治療で軽快しない足底腱膜炎に対して、体外衝撃波治療(extracorporeal shock wave therapy:ESWT)が保険適用となったのは2012年。低侵襲で患者の負担が少なく、除痛効果や安全性が高いことから、手術療法の前に行う治療法として徐々に普及し、現在約30施設がESWTを実施している。

足底腱膜炎は、足のアーチを支えるかかとの腱組織が変性や炎症を起こし、痛みを生じる疾患。足に過大な負担が掛かる(1)陸上やサッカーなどのスポーツ選手、(2)スポーツをしていなくとも立ち仕事に従事しているなどの中高年者──が主な罹患患者だ。悪化すると痛みのために走行や歩行に支障が生じる。

足底腱膜炎は患者数が多く、人口の約10%が罹患すると推測されている。かかとのストレッチや消炎鎮痛薬、靴用のインソール(中敷き)の使用、ヒアルロン酸やステロイドの局所注射といった保存的治療で多くは治るが、1割の患者は難治で痛みが残ってしまう。

■患部に衝撃波を当て痛みを取る

これまで、そうした難治の足底腱膜炎では、足底腱膜の一部を切除する手術療法しか治療の選択肢がなかった。しかし、手術療法は侵襲性が高く、傷痕が残る、術後スポーツ復帰までに時間が掛かるなどの課題があった。

写真1 ドルニエ エイポスウルトラ(左)を用いた足底腱膜炎治療。足首を載せているオレンジ色のウォータークッション下から衝撃波が発生する(機器写真はドルニエメドテックジャパン提供、治療写真は洛和会丸太町病院で撮影)

そこに新たな治療の選択肢として登場したのがESWTだ。ESWT用の医療機器としては、2008年に薬事承認を受けた「ドルニエ エイポス ウルトラ」(独ドルニエメドテックシステムズ製)が唯一。6カ月以上の保存療法で効果が見られない難治性の足底腱膜炎に対する除痛が適応となる。同装置では、超音波エコーを当てて焦点を確認しながら患部に衝撃波を照射する(写真1)。

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