繰り返すニキビ・吹き出物は“触り癖”をやめれば改善する
治ったかと思うとまた現れ、悩みのタネとなることも多い大人ニキビ。思春期ニキビが皮脂過剰によって引き起こされるのに対し、大人ニキビは肌の乾燥や刺激によって肌バリアが低下し、角層が乱れることが原因だ。「肌が刺激を受けると、角層が傷つき、炎症反応でその部分の角層が厚くなってくる。すると、角質がはがれやすくなり、それが毛穴に入り込んで角栓となって毛穴づまりを起こす。毛穴の奥では出口を失った皮脂がたまり、常在菌のアクネ菌が増殖。炎症が起きることで、毛穴が赤く腫れ、ニキビになる」と小林皮膚科医院の小林美咲院長。
大人ニキビ対策のカギは、角層の乱れを防ぐことだ。しかし、ニキビを繰り返す人は、よかれと思ってしているスキンケアが逆に角層を乱し、ニキビの原因になっていることがある。
以下は上の図を元に、大人ニキビの原因を準を追って解説する。図の左から順を追ってチェックしよう。
1.角層の乱れ
触り癖や睡眠不足、ストレスなどで肌バリア機能が低下し、角層が乱れると、毛穴の周囲の角層が厚くなり、角質がはがれやすい状態になる。
2.角栓で毛穴がつまる
はがれ落ちた角質が毛穴につまることで、角栓ができる。出口がふさがれて、毛穴の奥には酸素が届かない状態になる。
3.皮脂がたまりアクネ菌が増殖
角栓で毛穴がつまると、酸素のない状態を好む常在菌のアクネ菌がどんどん増殖。毛穴の奥では行き場を失った皮脂がたまっていく。
4.赤い炎症ニキビ
皮脂や老廃物がたまった毛穴の壁が炎症を起こして破れることで、白血球が侵入し、炎症がさらに悪化。毛穴が赤く腫れ上がる。
5.角栓を繰り返し雑菌が入って悪化
触り癖で、手がニキビ部分に触れると、角栓ができやすく、雑菌が入り込んで化膿が進み、ウミを持つことも。皮膚科での抗生剤による治療が必要になる。