驚くべきなのは、人工甘味料も、肥満ホルモンといわれるインスリンに作用するという事実。砂糖を避けて人工甘味料を使っても、肥満や糖尿病のリスクになるのだ。
「2013年の報告で、水の後にブドウ糖液を飲んだときより、スクラロースの後にブドウ糖液を飲んだときのほうが血糖値のピークが高くなり、インスリン分泌が20%高くなりました。また、2012年に米国糖尿病学会と米国心臓病協会が合同で出した声明では、『糖類を人工甘味料に替えることが、減量や血糖コントロールに有用とする科学的根拠は十分ではない』と述べています」(大西さん)
人工甘味料の代謝産物が、神経伝達物質に悪影響を及ぼすため、鬱や不眠などの精神疾患を引き起こす恐れも大きい。腎機能が低下したり、脳卒中や心筋梗塞などの血管系疾患の発症リスクが高まったりするというデータもある。
