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民間人校長不要論と向き合う ~ママ世代公募校長奮闘記(10) 山口照美

2013/9/20

 早期の退職、セクハラ、市教委を装ったアンケート……。大阪市の公募校長がマイナス面で話題になることが続いている。報道がすべて真実とは思わないものの、難しい立場だけに大きく取り上げられやすい。同じ公募校長として選ばれ、研修を受け、小学校校長として現場にいる私への視線も厳しい。マスコミや世間に「不適格だ」「辞めてしまえ」と言われ続けているようで、正直なところ辛い。

 私の配属された「チーム敷津」は、少ない人数で奮闘している。アットホームで仲の良い職場だ。中でも、公募校長の下で働くことを「宝くじに当たったようなもの、早々できる経験じゃない」と楽しんでくれる教頭先生の存在は大きい。

■区の「校長会」に救われる

 他にも、私が感謝したい相手がいる。それは、浪速区の校長会に所属する校長先生方だ。浪速区には9校の小学校があり、どこも小規模校だ。だからと言って、運営は決して楽ではない。校務分掌や学校行事は人数が少なくとも、他の学校の種類と変わらないからだ。

京都府綾部市でツリークライミングを体験。握力が弱い私は、なかなかコツがつかめず苦戦した。汗だくになって登り切った時は爽快だった

 校長会がなければ、悩みを相談する先に困ったと思う。指導主事と呼ばれる、教育委員会側からのアドバイザーの方はいる。しかし、区の行事で会ったり毎月の校長会であったりと、こまめに顔を合わせて相談できる校長先生たちがいることで、何度も気持ちが救われた。

 8月には区の校長会で、宿泊行事先の候補見学も兼ねた親睦旅行があった。

 旅行先で、ツリークライミングを体験した。ロープ1本で5メートルを超す木に登る。運動が苦手な私が3メートルぐらいのところで登りあぐねていると、ベテラン校長のS先生に声を掛けられた。

 「一番若いのにだらしないぞ!」

 「私、体育が『1』だったんですよ……」

 弱音を吐きつつも、発破をかけられて力を振り絞った。

 ロープがかかっている枝まで登り切り、枝の上に立って手を振る。

 先に降りている校長先生たちが、拍手を送ってくれた。

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