大手町と飯田橋、駅名同じでも乗り換え長い
ところで、ホームの乗り換え表示はどのような基準で作られているのだろうか。遠くても乗換駅になる駅がある一方で、日比谷線「秋葉原」と都営新宿線「岩本町」のように、距離は短いのに乗換駅ではない区間もある。東京地下鉄(メトロ)に聞いてみた。
「原則として、(1)同じ駅名であること(2)違う駅名でも地下でつながっていること、が条件です」。広報担当者が答えてくれた。例外は渋谷駅。半蔵門線と銀座線が通っているが、「離れていますし、隣の表参道駅での乗り換えが容易なので、乗換駅からは外しています」。都営地下鉄を管理する東京都交通局にも聞いてみたが、ほぼ同じ答えが返ってきた。
ランキング上位には駅名が違う区間がずらりと並んだが、7位以下には同じ駅名間の乗り換えが続いた。なかでも5つの路線が集結する「大手町」と、4路線がひしめく「飯田橋」は、同じ駅名ながら離れている路線が多い。今回調べた中では、30位までの間に、大手町駅が4ルート、飯田橋駅では6ルートがランクインした。
その飯田橋駅。実は、路線によって駅の所在地の行政区が異なっている。開設した順にいくと、東西線が千代田区、有楽町線が新宿区、南北線も新宿区、都営大江戸線は文京区だ。東西線と有楽町線・南北線は改札外での乗り換えとなり面倒だが、東西線と南北線で乗り換えができるのはこの飯田橋駅だけ。両線を利用している人にとって貴重な接続ポイントでもある。
東京の13路線のなかで、他のすべての路線に乗り換えできる路線はあるのだろうか? 調べてみたところ、2008年に副都心線「池袋―渋谷」間が開業するまでは、東西線が全路線と接続していたことが分かった。現在では東西線が副都心線を除く11路線と接続。このほか丸ノ内線、有楽町線、半蔵門線、都営大江戸線の5路線が同じく11路線と乗り換えることができる。最も接続が少ないのが、副都心線と都営浅草線で7路線だった。