洗濯バサミが大活躍 iPhoneで撮る記念写真

ロジテック社のカメラリモコンをテスト。フラッシュをたけば離れていても撮れたかどうかがわかる。ただ、連写ができなくなるので注意は必要だ

記念写真のコツは風景写真としての構図をまず定めるところにある。そこに人をいかにうまく配置させるかで収まりのいい写真になるかどうかが決まる。ベストのアングルを探して歩き、iPhoneを設置しよう。タイマーを使って離れて撮影するときは、シャッターが切れたかどうかが分かりにくい。撮影が終わったのが分かるようにフラッシュを強制発光する設定にしておくといいだろう。

集合写真を撮るとき、タイマーをセットして、自分も写真に入ろうと戻ると、時間が余ってしまい、妙に間があいてバツが悪い思いをしたことはないだろうか。タイマーを作動させてから「3、2、1」とカウントダウンしてくれるアプリ「セルフタイマー ボイスタイマーカメラ」もあるが、離れた位置からシャッターを切る「リモート撮影」ができればなお助かる。

リモート撮影助けるアプリ

セルフタイマーを進化させ、声によってタイマーをスタートさせるアプリ「RemoCamera」(有料)は、大きな音を感知してタイマーを作動させる原理。カウントダウンする時間をゼロにしておけば、音を感知した瞬間すぐにシャッターが切れる。つまり声によるリモート撮影だ。雑音の多い人混みなどでは使いにくいかもしれないが、人が多くいればお願いして撮ってもらうこともできる。

Kスタ宮城で記念写真を撮っていたプロ野球・楽天ファンにリモコンを試してもらった。地面に置いても、しっかり撮れる(仙台市宮城野区)

また、近距離無線通信「ブルートゥース」を使って、別売りのリモコンでシャッターを切る「カメリモ」や、iPhone2台でうち1台をリモコン代わりにして撮る「Auto Remote Camera Lite」、Wi-Fi(ワイファイ)を通じてiPhone2台を接続させ互いをリモコンにして画面を確認しながらシャッターを切れる「WiFi Camera」(有料)など、本格的なリモート撮影ができるアプリもいくつか出ている。

カメラリモコンを販売するロジテックのホームページによると、ブルートゥースでの通信距離は、障害物がなければ10メートルとあるが、実際にテストしたところ30メートル以上離れても撮影できた。通常の記念撮影をする距離としては問題ないはずだ。これらのアプリを使えば、セルフタイマーと違って一気に複数枚撮影できるので、まばたきなどによる失敗を減らせて便利だろう。

記念写真は実を言うと報道の世界でも、時々撮影することがある。もちろん自分が入る写真ではないが、新製品発表や企業の合併などで社長相手に笑顔を求めることも。案外こういうところで、カメラマンの機転が必要になるのも事実だ。

他方、観光地などで取材をしていると、明らかに仕事をしている状況なのに、観光客から「私のカメラで記念写真を撮ってくれますか」と声をかけられることが多い。プロ仕様のカメラを担いでいるからだろう。決して気を抜いて取材をしているわけではないのだが、「これも笑顔をもらう訓練」と思いつつシャッターを切っている。

(写真部 小林健・寺沢将幸)

米アップルのスマホ「iPhone5」のカメラ機能は8メガピクセル。この画素数は2004年のアテネ五輪で世界中のプロカメラマンが使用した当時の最新型一眼レフとほぼ同じ。ならば報道カメラマンの経験と技術でiPhoneは取材現場でも使えるのでは――。そんな発想で始めた企画「iPhone×Press Photo」。日経写真部のカメラマン2人が一眼レフの代わりにiPhoneを手に現場を巡り、関連機材やアプリケーションを使いながら新たな写真表現を探る。日経写真部は公式ツイッター@nikkeiphotoで【iPhonegraph】としてiPhone写真を掲載。「iPhone×Press Photo」では野球編、ラグビー編などiPhoneで撮影した写真特集を連載中。
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