女性は全員鉄不足? まずは鉄を補おう

鉄は、細胞内で“エネルギー工場”のミトコンドリアがエネルギー=ATPを作り出す主要経路に欠かせない。鉄が不足すると、この経路でのATP産生量が減り、体内の多くの細胞がエネルギー不足に(図版:三弓素青)

鉄は、「細胞のエネルギー、ATP産生に欠かせないばかりでなく、肌や腱、靭帯などの主成分であるコラーゲンの産生にも関わり、ホルモン分泌、細菌やウイルスへの抵抗力にも関わっている。月経のある女性は毎月鉄を失うのでほぼ全員が鉄不足。“女性特有の”と言われている症状が実は鉄不足によって引き起こされている可能性が高い」と、松倉院長は鉄の重要性を解説する。

鉄不足と聞いて、まず連想するのは貧血だが、冷え、疲労感といったエネルギー不足が原因の不調のほか、爪がもろい、腱鞘炎になりやすい、風邪を引きやすいなどの症状も鉄不足が一因ということもあるという。

さらに「鉄は筋肉を収縮させるのにも必要。筋肉が収縮せずに月経がだらだらと続く不正出血と診断され低用量ピルを処方された女性が、鉄をサプリメントで補って不正出血が治まったというケースも」と、満尾クリニックの満尾正院長は話す。

月経のある間は、常に鉄不足に注意したい。

こんな症状も鉄不足かも?!

(イラスト:sino)
鉄の働き
●赤血球を強くし、酸素と栄養を多く運べるようにする
●細胞のミトコンドリアのエネルギー(ATP)産生に関わる
貧血によいといわれているレバーや青菜のほか、大豆や大豆製品にも多く含まれる。これらを定期的に食べる習慣のない人はサプリメントで補おう

鉄が関わるのは、細胞内のミトコンドリアでのエネルギー産生。不足すると疲れやすい、冷えやすい、眠りが浅いといった全身症状が出るほか、筋肉を収縮させられなかったり弛緩させられなかったりする。コラーゲン産生にも関わるので、肌や爪の状態が悪化する。また、血液中の鉄だけでなく貯蔵鉄まで不足すると、立ちくらみ、息切れ、顔色が悪いといった“貧血症状”も悪化する。

次のページ
エネルギー作りに欠かせない ビタミンB群V.B.