働き方・学び方

定年世代 奮闘記

庭先で起きている“文明の衝突”に驚き 団塊オヤジのナメクジ探索

2012/12/22

14年前にナメクジの研究を始める前は、我が家のベランダや庭にすんでいるのが外来種のチャコウラナメクジだとは、思ってもみなかった。全国の目撃情報を基に生息分布マップを作っているうちに、意外なことが分かってきた。

全国各地のナメクジ目撃情報が書き込まれた白地図(一部画像処理しています)

■外来種の侵入、いつの間にか我が家にも

生息分布マップを作ろうと思ったのには、2つほど理由がある。1つは在来種のフタスジナメクジと外来種のチャコウラの境界がどこにあるのか突き止めたかった。もう1つは、明治維新以降、縄張りを広げ、1980年代にこつぜんと姿を消したといわれるキイロナメクジがどこかに生息していれば、見つけたいということだった。

フタスジは、外来種がいずれも頭部に透明な甲羅を載せているのに対し、甲羅がない。灰褐色で体長は7~8センチ。

■上手なすみ分けに感心

チャコウラは、茶褐色で体長7~8センチ。原産地はヨーロッパのイベリア半島。コロンブスの一行が運んだのかどうかは定かではないが、米国に渡って繁殖。これが太平洋戦争後、米軍によって日本に持ち込まれた。全国の米軍基地を起点に30~40年の間に北海道から沖縄まで、急スピードで縄張りを広げた。我が家にもいつの間にか侵入してきたのであろう。

ナメクジの目撃情報を集めるために友人や知人に配布した記入用紙

キイロはコウラナメクジの一種で黄色く、体長は5~6センチ。原産地はヨーロッパの地中海沿岸。明治維新以降、ヨーロッパから流入した人やモノと一緒に、横浜や神戸などの港から同心円状に100年ぐらいをかけて生息域を広げていった。ところが、列島改造の嵐が吹き荒れたころに、チャコウラに縄張りを奪われるようにして去って行った。82年の11月、香川県観音寺市の矢野重文さんが捕獲したのを最後に、目撃者が出ていない。

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