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「おとなの算数」で脳のアンチエイジング

2013/7/3

物忘れが多くなったり、集中力が続かなかったりと、脳の老化が気になる人には算数が効果的。脳のスペシャリストの加藤俊徳さんに「おとなの算数」による脳の鍛え方を聞いた。

「おとなになってから算数に取り組むと、世の中の見え方が変わる。かつてない新しい体験ができますよ」と、脳科学者の加藤俊徳さんは、開口一番こう言い切った。というのも、加藤さんは研究者として渡米中だった13年前、脳の酸素交換反応を数式で捉えることに世界で初めて成功、自ら計測器を開発し、脳発達の研究に生かしてきた経緯があるからだ。

加藤さんは、取材を受けながらノートに図形を走り書きしていた。人の話を幾何学的に聞き図形で記すと、論理の破綻がすぐ分かるという。

「数式一つで、それまで見えなかった脳の働きがモニタリングできるようになった。あの、目の前がパッと開けた感じは忘れられません」。

弾むような口調でそう振り返る加藤さんの背後の本棚には、脳関係の専門書とともに、高校数学の参考書や『図解雑学 三角関数』などの数学本がズラリ。聞けば加藤さんが発見した脳の高度な仕組みを表現する数式は、高校生でも十分解ける三角関数なのだという。

「それが算数の不思議で素敵なところ。でも、かく言う僕も、算数の魅力に気づいたのはおとなになってからだった。ここにある参考書はすべて、数式の発見後、帰国してから買い直したものです」。

■おとなは経験にものをいわせて算数を解く

とはいっても、誰もが加藤さんのようなめくるめく算数体験をできるわけではないだろう──。文系記者のそんな気持ちを見透かしたように、加藤さんは続けた。

「算数に苦手意識を持つ人は多いけれども、脳は成長し続けています。今のあなたの脳は、もはや算数・数学に苦しんだ子どもの頃の脳ではない。歩んできた人生に応じた“脳番地”が育っているから、おとなは経験にものをいわせて解けばいいんですよ」。

脳番地とは、脳の形と機能から加藤さんが考案した脳の区分。運動系脳番地、理解系脳番地、思考系脳番地など、機能ごとに幾つかの系統があり、人はこれらの脳番地をネットワークしながら活動している。刺激を受ければ受けるほど、対応する脳番地は成長し、ネットワークが強固になるという。

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