渓谷トレッキングを楽しむ旅おとなの冒険 上級編(4)ナショナル ジオグラフィック日本版

世界に名だたる探検家の足跡を追いかけてきたナショナル ジオグラフィック誌がセレクトした特別な旅のプランを紹介する「一生に一度だけの旅 おとなの冒険」。上級編の4回目は渓谷トレッキングを楽しむ旅をお届けします。

~パキスタン フンザ渓谷~

フンザ渓谷の谷底は、緑豊かな肥沃な地。しかし、その上にそそり立つカラコルム山脈の斜面は、灰色で険しい表情を見せている (c)Grant Dixon/Lonely Planet Images

パキスタン北部のフンザ渓谷で、カリマバードよりもさらに高地にあるウルタルの草原を目指すトレッキング。カラコルム山脈の名峰が連なるドラマチックな景色を堪能できる。

フンザ渓谷名物、アンズを乾かすフンザの女性たち。その背後には、ラカポシの雪峰がそびえる (c)John Mock/Lonely Planet Images

フンザ渓谷の中心地カリマバードに着くと、誰に会っても「ここが、シャングリラ(桃源郷)のモデルになった場所なんです」という言葉を聴かされる。まさにその通り。見上げれば、ヒマラヤ山脈の西側に広がるカラコルム山脈のごつごつした岩峰の連なりが、雲のなかへとそそり立っている。アンズやアーモンド、サクランボの木立が、無数の段々畑に並んでいる。畑に水を引いているのは、切り立つ岩壁を削ってつくられた古代の灌漑(かんがい)用水路だ。

見下ろせば、フンザ川が谷底を磨きながら流れている。狭い渓谷を抜けて、村から急斜面を登っていくと、目の前に突然、静けさと花に包まれた牧草地があらわれる。小川が横切り、ところどころに木立も見える。これが、フンザの夏の牧草地だ。

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